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家庭も身内もぐちゃぐちゃ…歌手・小金沢くん葛藤の末

元気のヒミツ

小金沢昇司(クリックして拡大)

 親が認知症や寝たきりになったとき、だれが面倒をみるかはどの家庭でも問題になる。歌手・小金沢昇司(50)の母はアルツハイマー病を発症。葛藤の末、身内の猛反対を押し切って施設に入れたというが…。

【急速に悪化したアルツハイマー】

 実家は中華料理店を営んでいたが、16年前に父親が他界。母ひとりで店を切り盛りする中、寂しさを紛らさすために飼った犬が病死。それが引き金で母は71歳のときに急速にうつ状態になっていったという。

 「あんなに明るかったおふくろが、ショボンとしていることが多くなり、これではもう商売は無理と店を畳みました」

 小金沢の結婚を機に同居。73歳で要介護1の認定を受け、その2年後には筋肉が硬直し歩けなくなった。

 「認知症の症状が出て、たまたま見ていたテレビで、“認知症は脳にたまった髄液を抜けば治る”というのを知って、わらをもつかむ思いでおふくろを連れて病院に行ったのですが、結果はアルツハイマー病でした」

【長男の苦悩】

 その後、あっという間に要介護5になり、2年前に自宅近くの有料老人ホームに入居させた。

 「葛藤はありました。施設に入れることは親不孝だと思っていたし、僕は姉2人の末っ子、姉たちは、長男が面倒みるのが当たり前だと思っていましたから。正直、家庭も身内もすべてぐちゃぐちゃになりました」

 しかし小金沢は決断する。

 「地方公演が多く、家を留守にする僕に代わって、介護を一手に引き受ける女房のこと。ケガをさせても、かぜを引かせても責められるなら、おふくろが一番快適な状況をつくってあげようって。僕も1回だけ、おふくろを抱っこして、トイレに行きパンツを下ろしましたが、そのときはおふくろ自体がいやがっていると感じた」

【「格好つけることはないよ」】

 さらに人生の師と仰ぐ人物からもアドバイスを受けたという。

 「その人はこう言った。『親を施設に入れることを親不孝だと思っちゃだめだ。お前が財産家ならすぐ仕事を辞め、死ぬまで面倒をみてあげなさい。でもそれができないなら格好つけることはない。時間があったら会いに行ってあげればいいんだよ』って。そのひと言で心が楽になり、はっきり決断しました」

【争いは御免】

 寝たきりになった78歳の母を、介護士たちは身内のように世話をしてくれるという。

 「世の中には親の介護で悩んでいる人がいっぱいいるはず。それには施設やヘルパーさんの数が足りない。この施設でも150人待ち。高齢化社会に向け改善されるべきではないでしょうか」

 そして、こうも続ける。

 「もし僕がアルツハイマーになったら、また子どもたちが争うのかと思うと辛い。できれば病気にならず、安らかに死んでいきたいです」

 ■こがねざわ・しょうじ 1958年神奈川県生まれ。88年『おまえさがして』でデビュー。92年CM「フィニッシュコーワ」の“歌手の小金沢君”で一躍脚光を浴びる。その後、正統派演歌、歌謡曲、ニューミュージックなどジャンルを問わぬボーカリスト目指し活躍中。新曲「神楽坂」が好調。

ZAKZAK 2009/02/26

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