「白洲次郎」は面白いのか…「日本一の紳士」も謎多く
政治不信がはびこる日本で近年、人気を集めているのが吉田茂首相の側近だった白洲次郎だ。関連書籍のブームに加え、その生涯は、宝塚歌劇団が昨年ミュージカル化したのに続き、NHKでも初ドラマ化作品「白洲次郎」が28日からスタートする。ただ、次郎をめぐっては謎が多いのも事実。昭和の“闇”にドラマはどれだけ迫れるのか。
書店大手の紀伊国屋がホームページ上で紹介する次郎関連の書籍は、1997年以降に出版されたもので20点を超える。
英国仕込みの紳士道を「プリンシプル」と呼んで重んじた生き方、日本で初めてジーンズをはいた、GHQに「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめたといった逸話、ハンサムな風貌。それらの書物が伝えるのは、ほとんどが「日本一格好いい男」という次郎のイメージだ。
昨年上演された宝塚歌劇団宙組の異色ミュージカル「黎明の風−侍ジェントルマン 白洲次郎」も、その人間像に沿い話題に。NHKのドラマではイケメン俳優、伊勢谷友介(32)が演じる。
企画は約2年前からあったが、放送までの道のりは平坦ではなかった。
遺族と粘り強く交渉してドラマ化の許可は得たものの、1次資料がほとんどない。次郎の生涯には謎が多く、台本作りは難航した。昨年8月にスタートした撮影は、吉田茂役の原田芳雄(69)の大腸がん発覚、手術で延期に。当初は1月10日の予定だった第1話の放送日が1カ月半も遅れることとなった。
放送開始が決まり、関係者は胸をなで下ろしたようだが、気になるのは、「政界のラスプーチン」「政商」と一部では批判もあった次郎の実像をどう描くかだ。
鈴木圭チーフプロデューサーは悩んだ末、「白洲次郎という大いなるフィクションを作ればいいんだ」とし、「『実像』を再現するドラマではなく、取材の中から魅力的な『虚像』を想像し、そこから次郎さんの『息吹』や『ダンディズム』の一端を感じ取ってもらえれば、それで大成功なんだ」という結論に達したという。
ちなみに、鈴木CPは坂本龍馬が主人公の来年の大河ドラマ「龍馬伝」も担当する。龍馬は次郎以上にファンが多い歴史上人物だけに、描写方法が賛否を呼ぶ可能性がある。
「白洲次郎」の第1回は28日、第2回は3月7日の午後9時から放送。第3回は4月にクランクインし、8月に放送予定。
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ZAKZAK 2009/02/27
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