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米国進出やアニメ化も…「子連れ狼」ネットで復活!

原作者・小池一夫氏が熱い思いを明かす

 劇画界の大御所、小池一夫氏(72)が自身の代表作「子連れ狼」を今月、インターネット上で復活させた。出版不況で漫画誌の休刊が相次ぐ中、新たな表現の場を得て、「世界進出も狙う」と意気盛んな小池氏を直撃した。

 「父をなくし、ひとりぼっちになった大五郎を育てていくのは、作者の私の責任です」

 こう語る小池氏が原作を手掛けた「子連れ狼」は、漫画家、小島剛夕氏と組んで1970年に「漫画アクション」で連載開始。刺客・拝一刀(おがみ・いっとう)と、大五郎親子のさすらいの旅と戦いを描いた物語だ。

 映画やテレビドラマでは、過去に若山富三郎、萬屋錦之介、高橋英樹、田村正和、北大路欣也といったそうそうたる顔ぶれが一刀を演じている。大五郎が父を呼ぶセリフ「ちゃん!」はあまりに有名。

 原作は76年に一刀の死で終了したが、「大五郎の成長を読みたい」との声は強く、2003年に続編「新・子連れ狼」が「週刊ポスト」で開始。作画は00年に死去した小島氏から森秀樹氏に交代した。

 06年まで続き、翌年からは自ら会長を務める小池書院の「時代劇漫画 刃−JIN−」で、第3作「そして−子連れ狼 刺客の子」がスタート。

 幕府の秘密を知り、江戸城地下の迷宮「弾掌」(だんじょう)に追放された大五郎の戦いが人気を呼んだものの、出版不況のあおりで、連載1年で雑誌が休刊した。

 そこに助け舟を出したのが、ネット出版「イーブック・イニシアティブ・ジャパン」(東京、鈴木雄介社長)。同社が今月14日に創刊したウエブマガジン「KATANA」で復活した。

 鈴木社長は元「週刊ポスト」編集長で、小池氏とは旧知の仲。「紙雑誌の休刊で、大物先生も活躍の場が制限されてしまっている。ネットなら紙などにコストをかけることもない。表現の場として提供したい」と語る。

 小池氏は「僕は10年前から『モバイルとロボットの時代が来る』と言い続けていた。ケータイ小説が現れ、紙媒体から電子媒体への移行は着実に進んでいる」と話す。

 「刃」ですでに発表した分を再録し、続きは9月後半に開始予定。大五郎は父の宿敵・阿部頼母の息子、秋田高星(たかあき)と恩讐を越えて、ともに戦っていく。

 「子連れ狼」は奇抜な殺陣や仏教的世界観の色濃い作風で海外でもファンが多く、日本の漫画ブームの草分けとなった作品。小池氏は「ネットなら紙より海外進出が期待できる」と意気込む。

 1977年に設立した「小池一夫劇画村塾」から高橋留美子氏、原哲夫氏らを輩出するなど、後進育成にも尽力。門下生から出資を募り、米国進出も視野に入れてアニメ化も準備中というが、作品にこめるテーマはどんな媒体でも変わらない。

 「今の時代に失われている親子愛、兄弟愛、友情を描いていきたい」

 “劇画魂”に終わりはないようだ。

 ■「KATANA」は当面、毎週火曜発行。執筆陣は小池氏のほか、「ワイルド7」の望月三起也氏、ギャグ漫画の見ル野栄司氏、石川勝哉氏ら。1部105円。

ZAKZAK 2009/04/20

子連れ狼

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