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子供の理科離れに…「0.1ミリのタイムマシン」

 いま、この瞬間、あなたが吸い込んだ酸素の、実に25%は植物プランクトンの珪藻(けいそう)が作り出していたという事実をご存じだろうか。

 第56回産経児童出版文化賞(産経新聞社主催、フジテレビジョン、ニッポン放送後援、JR7社協賛、ホテルメトロポリタンエドモント協力)で、4219点の中から大賞に選ばれた『0.1ミリのタイムマシン』(くもん出版)の主人公はその珪藻。中でも化石になった珪藻に着目し、「どうしたらもっと小・中学生たちに知ってもらえるだろうか」との思いでペンを取った著者の名古屋大環境学研究科助教・須藤斎(すとう・いつき)さんは、「この歴史ある賞の中で、私の書いた主人公が一番小さな主人公だと思います」とあいさつし、会場の笑いを誘った。

 須藤さんは、緑色の液体のようなものが入った小指大のびんを掲げてみせ、深刻化する子供の「理科離れ」について語った。

 「これは北極の海底1200メートルから、さらに200メートル掘ったところから取った泥。この中に珪藻の化石が数千、数万と入っています。『ホント?』と思われるでしょうが、子供たちの好奇心はいま、皆さんが不思議に思った以上にあって、その好奇心をどうやったら後押しできるのか大人たちが分かっていないのでは、というのが正直な僕の感想。今回の出版で1人でも多くの子供たちを後押しできたら幸せです」

 くもん出版の土開章一社長は、「須藤先生には申し訳ありませんが、非常に地味なテーマで、まさかこんなに大きな賞をもらえるとは」と出席者を笑わせたが、出版元では、第一線で活躍する研究者、技術者に、自身の言葉で科学の面白さ、楽しさ、大切さ、日常生活とのかかわりを子供たちに伝えてほしいと、同書を企画したのだという。

 贈賞式は秋篠宮妃紀子さまをお迎えして行われ、約250人が出席した。

 ■「産経児童出版文化賞贈賞式」6月4日、東京・ホテルメトロポリタンエドモント

ZAKZAK 2009/06/15

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