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タイで暮らす元日本兵ドキュメンタリー松林要樹監督

「彼らが何を思い、どう生きているのか」

松林要樹(クリックで拡大)

 生きるとは、家族とは、戦争とは−。「描き尽くされたテーマでも、まだまだ知らない世界はある」。30歳の新人監督・松林要樹さんがタイに暮らす元日本兵6人の生活に密着し、初の本格的なドキュメンタリー映画を完成させた。

 1945年夏。タイとビルマ(ミャンマー)の国境付近で敗戦を迎えた後、祖国に戻らなかった日本兵たち。「今、彼らが何を思い、どう生きているのか。ありのままの姿を伝えたかった」

 元日本兵の証言を中心に、軍隊で得た技術を生きる糧にしながら、現地の女性と結婚し、その土地に根付いた彼らの人生を描いた。「戦争を知らない世代だし、最初は撮影に好意的じゃない人もいた」。心を開いてもらうため、約2年間ひたむきにカメラを回した。

 「自分が悪いことをしたと、理を言って作った」。自費で慰霊碑を建立した藤田松吉さん=享年90=が、中国人を大量虐殺したことを悔やみ打ち明ける。「偉い人の命令だ」。この言葉を残し、今年永眠した。

 タイトルの「花と兵隊」は、作家の火野葦平の小説と同名だ。夫を支え、力強く生きる妻の姿を「花」になぞらえた。

 地元福岡の大学を中退し、アジアを放浪した後、21歳で川崎市の日本映画学校に入学した。「監督になったらもてるかなと。不純な動機です」

 東京都世田谷区で、風呂なし、トイレ共用の3畳間に暮らす。「風呂代わりに200円の区民プールに通ってます」。丸刈り頭をなでながら笑った。映画は7月下旬から日本で上映予定。

ZAKZAK 2009/07/08

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