松方弘樹、初監督でT・クルーズ挑発
「ハリウッドの物量作戦は飽きた!」

主演の加藤雅也とがっちり握手し、健闘を誓い合う松方弘樹監督
主演の加藤雅也とがっちり握手し、健闘を誓い合う松方弘樹監督
 俳優、松方弘樹(60)が映画「OKITE/掟」で初監督をつとめることになり10日、都内ホテルで意気込みを語った。ライバルは姫路市内で新作を撮影中の米スター、トム・クルーズ(40)。「ハリウッドの物量作戦は飽きた!」と宣戦布告し、「きれいでライト、ファッショナブルなヤクザ映画を作る」と自らを奮い立たせた。

 芸能生活43年で、ただの1度も「監督」を考えたことがなく、130本以上を撮影した現場でもカメラをのぞいたこともなかったという松方。「軽い気持ちで引き受けちゃったけど結構悩んでます」と本音をもらした。

 映画「OKITE/掟」は、加藤雅也(39)ふんする新宿の小組織のヤクザ・寺島と、かつての盟友で今は大組織で寺島の組を傘下に入れようと動く川又(吉川晃司)との対立を軸に、男たちの人間ドラマを描く。

 これまで数十本も出演してきた“十八番”のヤクザ映画だが、監督にと請われたときは、「ぼくはナマケモノ。監督は大変!」と二の足を踏んだ。だが、「60歳にもなったし、同年代の俳優はたくさんいるが、こんなチャンスを与えられることはそうないのでは…」と思い直し挑戦を決めた。

 引き受けてからは、映画やドラマを見るにも「これまでは役者の芝居を集中的に見ていたけど、今はこのカットはどうやって撮るのかな、とかを見ている」と変化。監督の心得は、深作欣二監督から「わがままじゃなきゃいけない」と伝授された。「譲れないカットはもういくつか頭にある」と自分流の演出に思いをはせた。

 一方、姫路市内で新作「ラスト・サムライ」を撮影中のトム・クルーズを引き合いに出し、「ハリウッドの物量作戦には飽きた」「ワイヤアクションも見せ物としてみるから楽しいんだよ。あれを日本人がやっても納得しないでしょ?」とライバル視。「こっちは生身の人間の限界を引き出しつつ、きれいでライトで、ファッショナブルなヤクザ映画を撮るよ」と言い切った。16日に迫ったクランクインを前に、松方のテンションがじわじわと上がってきた。

★「辛抱して」長男・目黒大樹には厳しく

 この日、松方と同席した主人公・寺島を演じる加藤は「監督と呼ぶ以上、黒澤明監督もスピルバーグ監督もぼくにとっては同じ。松方さんは自分の中に(映像の)確固たるイメージがある。現場では頑固な監督になるのでは」と予想した。また寺島の弟分役で、松方の長男、目黒大樹(27)が出演。父・松方は「役者同士では共演したが監督となると…。厳しくしてしまうと思うが辛抱してほしい」。共演は吉川晃司、梅宮辰夫、哀川翔、大河内奈々子ら。

ZAKZAK 2002/10/11