飽食の時代とはいえ、食生活の乱れで必要な栄養素は偏りがち。そんなバランスを保つため、戦前から多くの人に愛されてきたのがこの薬である。ビタミンAとビタミンDを配合し、目の乾燥感などを緩和するため、パソコンの長時間作業や季節の変わり目でのニーズも高い。
「肝油は、昔からあるタラの肝臓の油を用いた薬で、非常に飲みずらいものでした。それをゼリー状にして飲みやすくしたのが、『カワイ肝油ドロップS』のはじまりです」(河合薬業)
創業者の河合亀太郎博士が、1911年に発明して商品化。戦前の食糧事情が悪い中では、児童の栄養補給に学校で活用された。もちろん、戦後も、子どもたちの健康を守るサポーターとして躍進。69年には、作詞・野坂昭如&作曲・いずみたくによる「ぼくの すきなの しってるかい♪」「かわいの カンユドロップだい♪」のCMにより大人気を博した。
現在、45年ぶりにラジオCMが復活している。また、一見、昔のままにみえる缶のデザインも、「缶の少年の顔は、一般公募により8年前から2代目になっています。デザインはほとんど変えていません」(同)。
さりげなくリニューアルしつつ、栄養バランスをキープするための一助して、今も存在感たっぷりといえる。
カワイ肝油ドロップS
