微妙に高い「空腹時血糖」は黄信号 糖尿病編(2)

★糖尿病編(2)

2014.10.05


異なる健診数値と診断基準の値【拡大】

 微妙な検査数値の影には、「隠れ糖尿病」が潜むことを前回紹介した。おなかの空いた状態で調べる空腹時血糖は正常でも、1〜2カ月の血糖の平均値を示すヘモグロビンA1c(HbA1c)は、ちょっと正常値をオーバー。それは、食後の血糖値がアップしている可能性がある。逆に、HbA1cが正常値範囲で、空腹時血糖が少し高めの場合も、黄色信号が灯(とも)るそうだ。 

 【数値に現れにくい】

 別表のように、通称メタボ健診と呼ばれる特定健診の値は、日本糖尿病学会の診断基準よりも低く設定されている。厚労省によれば、特定健診はリスクを持つ人を幅広くスクリーニングし、特定保健指導で病気を防ぐ狙いがあるそうだ。そのために、診断基準よりも低い値になっている。

 では、空腹時血糖値が130mg/dl上回っているものの、HbA1cが5・5%で、特定健診の正常範囲内という場合、体内では何が起こっているのか。

 糖尿病の合併症予防のために、総合的な医療を提供している千葉大学医学部附属病院糖尿病コンプリケーションセンター長の横手幸太郎教授が説明する。

 「糖尿病予備軍の人は、食後の血糖値が急激に上がり、血糖値を下げる作用のインスリンで、正常値に引き戻すことを繰り返しています。HbA1cは、あくまでも平均値なので、正常の範囲内であっても油断はできません。空腹時血糖値が正常値よりも少し高いならば、医療機関で別の検査を受け、糖尿病になっていないか確認することが大切です」

 【早めのリスク回避】

 食後の高血糖の指標となる検査では、「75gブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dl以上」と、食事に関係なく測定する「随時血糖値200mg/dl以上」で、糖尿病の可能性が高くなる。健診数値に現れにくいため、微妙な高値は放置されがち。しかし、この段階でのリスク回避が重要という。

 「高血糖状態が日常的に続くと、血管に大きなダメージを与え続けることになります。網膜症や心筋梗塞、脳梗塞など糖尿病の合併症は、10〜20年かけて進行し、症状が現れたときには、手遅れになっていることが少なくありません。微妙な異常値も、放置しないようにしてください」(横手教授)

 たとえば、リスクが高いのは、(1)20代と比べて10キロ以上体重が増えた(2)おなかがポッコリ出ている(3)両親や兄弟に生活習慣による糖尿病と診断された人がいるなど。(1)から(3)に当てはまる場合、一度は糖尿病になっていないかどうか、早い段階で確かめることが大切という。

 「予備群の段階であれば、生活習慣の改善だけで、糖尿病への道を断ちきることができます。暴飲暴食や偏った食生活を改め、週3回30分以上の運動を心掛けましょう。特定保健指導も上手に活用すれば、決して難しいことではないと思います」と横手教授は話す。 (安達純子)

 

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