乾癬 冬は紫外線減少や厚着で悪化

2015.01.08


背中にできた乾癬【拡大】

 冬になると症状が悪化する慢性皮膚疾患の「乾癬(かんせん)」。国内患者は10万人程度との推定もあるが、潜在患者を含めるとこの3倍ともいわれる。かぜなどの感染症やストレスが発症や悪化の要因になるので注意しよう。

 【皮膚刺激で悪化】

 乾癬は5つの型に分類されるが、最も一般的なのは全体の約90%を占める「尋常性乾癬」だ。症状がよくなったり、悪くなったりを繰り返す。

 「特に冬は悪化しやすい」と、東京山手メディカルセンター・皮膚科の鳥居秀嗣部長が説明する。

 「冬は紫外線が減ることと、細菌やウイルスの感染などが悪化の原因となります。また、症状の出ていない部分でもかいたりする刺激で症状が出やすく、ケブネル現象と呼びます。冬は厚着をするので衣類でこすれたり、乾燥して皮膚にかゆみが出やすいのも悪化の要因です」

 アトピー性皮膚炎との違いは、赤い発疹の境界が比較的はっきりしているところ。発疹にかゆみを伴う人もいれば、伴わない人もいるという。

 【他人にはうつらない】

 発症原因はまだハッキリ分かっていない。発症しやすい体質的な要素に、気候、ストレス(疲れ)、感染症、食生活などの外的要因が加わり発症すると考えられている。

 「糖尿病や脂質異常症、肥満などの合併が多いという報告もあり、メタボとの関係も指摘されていますが因果関係は分かっていません」

 体質といっても、日本では親が乾癬で子供にも発病する可能性は数%程度といわれている。発症には外的要因の影響の方が強そうだ。男女比は2対1で、年齢層は乳幼児から高齢者まで幅広い。

 「誤解してはいけないのは、乾癬は人にうつる病気ではないことです。お風呂やプールでも絶対にうつりません。問題は、顔面や頭部など見える部分にできると、人目を気にしてQOL(生活の質)が低下することです」

 【次々と新薬が登場】

 発疹は、皮膚の新旧の細胞の入れ替わりが通常の10倍以上のスピードで起きていて、表皮細胞が厚く積み上がりはがれていく。治療の基本は塗り薬で、皮膚の代謝を整えるビタミンD3外用薬と炎症を抑えるステロイド外用薬の併用あるいはこれらの合剤を使う。

 「外用薬の治療で不十分の場合は、紫外線を当てる光線療法や内服薬を併用します」

 しかし、これら通常の治療でも効果が得られない重症例が10%ぐらいいる。その場合には、4〜5年前に保険適用になった3種類(点滴と皮下注射2種)の生物学的製剤の使用が検討される。

 「生物学的製剤の登場で、重症でも上手にコントロールしていけばQOLに影響を与えない時代になってきました」

 乾癬の新薬は開発中のものが多く、2〜3年中に次々と登場することが期待されているという。

《尋常性乾癬の症状》
★皮膚から少し盛り上がった赤い発疹の上に、銀白色のフケのようなアカが出て、ポロポロはがれ落ちる。
★頭部や肘、膝などこすれやすい部分にできやすい
★約60%に爪に変化(浮いたり、点状のへこみなど)が見られる

 

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