「日本イーライリリー」のセミナー「“いつのまにか骨折”のサインを見逃すな! ロコモからひもとく骨粗鬆(こつそしょう)症の予防と治療」で、同社のメディカルアドバイザーの榎本宏之・臨床開発医師が、60歳以上の患者515人を対象に実施した意識・実態調査を発表した。
まず、骨折によって寝たきりになる不安が顕著(約76%)なのに、骨粗鬆症を自覚していた人は少ない(約14%)という患者意識が紹介された。
いままで骨折の経験があるかを聞くと、全体の23・8%で経験あり、70歳以上に限ると28・6%に上った。一方、初めて骨粗鬆症による骨折と診断されたときに骨折だという気づきがあったか聞くと、過半数の56・6%が気づいていなかった。
実は、骨粗鬆症による骨折には、(1)背中の曲がり(2)背の縮み(3)腰の痛みという3つのサインがある。そこでそのサインについて聞いた。
受診前に背中の曲がりがあったと答えた人は20%、5人に1人だった。
身長の縮みについては、全体の79%があり、70歳以上では89・9%に達した。若い頃と比べてどれだけ縮んだかというと、1センチ未満17・9%、1センチ以上2センチ未満41%、2センチ以上3センチ未満17%、3センチ以上4センチ未満8・9%、4センチ以上5センチ未満7・4%、5センチ以上7・9%だった。