高血糖 食事療法守っていたけど糖尿病に…

2016.04.27

イラスト・メソポ田宮文明
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 厚生労働省が2014年に発表した数字では、国内の糖尿病患者数は約316万人。予備軍を含めると1300万人を軽く超えるという。しかしよく見ていくと、その中にはストレスが関与しているケースも少なくないらしい。

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 Sさん(46)は、5年前に「境界型糖尿病」と診断された。境界型とはその名の通り、糖尿病と正常域の中間に分類する人たちのこと。正真正銘の糖尿病とは言い切れないが、決して健康なわけでもない。いわゆる「グレーゾーン」のことだ。

 それでもSさんは医師の言いつけを守り、食事療法を順守することで血糖コントロールはほぼできていた。

 ところが、今年に入って受けた検査で、直近2カ月間の平均血糖値を示す「ヘモグロビン・エー・ワン・シー(HbA1c)」が、ホンモノの糖尿病の領域に達していたのだ。

 「実はSさん、人事異動で慣れない職場に移ったことがストレスになり、それが影響していたようなんです」と語るのは、千葉市中央区にある「浜野長嶋内科」院長の長嶋理晴医師。続けてこう語る。

 「ストレスがかかると交感神経が興奮します。すると、血糖値を下げるインスリンの分泌が減少する一方、アドレナリンやグルカゴンなどの血糖値を上げるホルモンの分泌が増加するのです。ストレスがかかるだけでHbA1cが1割近く上昇することも珍しくなく、こうなると、食事療法だけでは不十分で、薬物療法の必要性が出てきます」

 プロ野球なら一軍昇格はめでたいが、糖尿病に関していえばファームに残っていたいもの。契約解除ならなおうれしいのだが…。

 Sさんは失意のうちに薬物療法を始めたが、長嶋医師はこうもいう。

 「原因がストレスなら、それさえ取り除ければ血糖値も安定する可能性はあります。ストレスを常態化させず、上手に発散させることが重要です」

 中にはストレスのはけ口を暴飲暴食に求めるお父さんもいるが、それをやったらおしまいだ。賢明なSさんは、投薬離脱をめざし、スポーツクラブで汗とストレスを流すほうを選んだ。

 足腰が鍛えられ、体ができあがってきた頃には、二軍からお声がかかることでしょう。 (長田昭二)

 

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