ストレス原因の口の渇き 唾液の分泌量が低下し健康を害する

2016.07.13

イラスト・メソポ田宮文明
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 緊張でのどがカラカラに渇く−。誰もが経験のあることだが、ストレスが常態化すると、つねに口の中が乾いた状態になることがある。口の渇きはさまざまな病態を招き入れる。まさに病気の“入り口”なのだ。

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 Iさん(41)は最近、自分の口のニオイを気にしている。毎食後には歯みがきをするのだが、それでも気づくと口臭が漂っている(ような気がする)のだ。

 心当たりはある。妻と離婚の話し合いを進めている彼は、いまストレスの真っただ中。会社にいても、家に帰っても精神的な抑圧から逃れることができないでいるうち、気づくと、口の中が砂漠化していたのだ。舌の表面は白く乾燥し、石灰をまいたようだ。

 「ストレスが原因だと思われます」と話すのは、埼玉県朝霞市にあるヤナセ歯科医院の簗瀬武史院長。その仕組みを聞いた。

 「ストレスで交感神経が優位になると、唾液の分泌量が低下します。唾液が不足すると、口臭の原因になるのはもちろん、それ以外にも口の中の粘膜の保護や食べたものの消化促進、虫歯の原因菌への攻撃など、唾液本来の機能が発揮されにくくなるので、健康を害しやすくなるのです」

 簗瀬院長によると、唾液に含まれるリゾチウムという酵素は細菌を攻撃し、チオシアン酸イオンという物質は細菌の内部に入り込んでリゾチウムの攻撃を援護、やはり唾液に含まれる免疫グロブリンは虫歯の原因菌を破壊する役割を担っているという。まるでウルトラ警備隊のような連係プレーで、お口の中の平和と安全を守ってくれているのだが、ひとたびストレスに見舞われると、この働きができなくなってしまうのだ。

 「睡眠中は唾液が分泌されないので、夜寝る前の歯みがきは特に重要。そして、かむ回数を増やすことでも唾液は増えるので、食事の時は意識してたくさんかむことを心掛けるといいでしょう」(簗瀬院長)

 ただ、Iさんの場合は元のストレスが片付かない限り、唾液の量を元に戻すことは難しい。口臭漂うオフィスでは、同僚たちがIさん夫婦の話し合いの成り行きを、“固唾をのんで”見守っている。 (長田昭二)

 

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