最悪、失明も…どえらい近眼は“長〜い目”でみちゃ危険

2010.03.02


目の疲れイメージ【拡大】

 中途失明の原因となる眼の病気は、緑内障や糖尿病網膜症が代表的だが、意外と知られていないのが「強度近視」。失明する原因の第3位にランクインしている。強い近視の人が小さな異変をそのままにしていると、失明に向かってまっしぐら、という可能性もあるという。

【近視の人は眼が長い】

 眼はカメラのように、眼から入った光線が角膜と水晶体で屈折して、眼底にある網膜に像が結ばれることで見える仕組みになっている。そこでピント合わせで重要になるのが「角膜と水晶体の屈折力」と「眼の奥行きの長さ(眼軸長)」だ。

 東京医科歯科大学医歯学総合研究科眼科学の大野京子准教授は「近視は、眼軸長が異常に長いためピントが網膜より前方で合ってしまう状態。強度近視の人は正視の人より、3.5ミリ以上も眼が長いのです」と説明する。

 強度近視とは近視の程度(屈折度)で表すと、別項のように9歳以上では「8D」を超える強い近視の状態をいう。

【働き盛りに障害多い】

 強度近視の原因は、長時間のパソコン作業などの環境要因よりも遺伝的要因が強く、国内の40歳以上(6700万人)では約360万人いると推計されている。では、なぜ“眼が長い”と失明のリスクが高いのか。

 大野准教授は「眼球が通常よりも大きく引き伸ばされるので、網膜が薄くなり孔(あな)が開いたり、はく離を起こしやすい。加えて視覚障害を起こす病変も合併しやすい」と指摘し、視覚障害の特徴をこう話す。

 「働き盛りの年代に多く、強度近視は両眼性が多いので両眼が障害される。そして特に、物を見るのに重要な網膜の黄斑(おうはん)部が障害されやすいので、早期に強い視覚障害が出やすい」

 とにかく強度近視の人は、少しでも見え方の異変に気づいたら早期に受診することが失明を防ぐ一番の手立てだ。

【買い替え時には検査】

 次のような症状には是非注意してもらいたい。 (1)「網膜はく離」=ゴミのようなものが見える(飛蚊症)(2)「核白内障」=近視の進行が唯一の症状(3)「近視性黄斑部出血」=字が欠けて見える、ゆがんで見える、見ようとする中心が暗い(中心暗点)(4)「近視性網膜脈絡膜萎縮」=かすんで見える (5)「近視性視神経障害」=視野が狭い、中心付近の視野が欠損、など。

 「強度近視の診断は、眼鏡やコンタクトの作成時にはできない。度が合わなくなったら必ず強度近視の検査を受けるべき」。また、「月に1回は片目ずつ見え方のチェックをしてもらいたい」と大野准教授。

 近視の人の気になる眼の症状。“長〜い目”で見ていたら、とっても怖い。

 ★「強度近視」の疑いを自己チェック★

 (1)文字の書かれた本を1メートルぐらい離して置き、裸眼で少しずつ本に近づいていく。

 (2)ピントが合った距離が焦点距離(遠点)で下記の計算式で近視度数(ジオプトリー=D)を算出する。

 (3)近視度数が8Dを超える(焦点距離12.5センチより近い)ようなら強度近視の疑いあり。

《100÷焦点距離(cm)=近視度数(D)》

 

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