iPS細胞から肝臓の芽 移植応用に期待「横浜市立大学先端医科学研究センター」 (1/2ページ)

★横浜市立大学先端医科学研究センター

2015.03.04


横浜市立大学先端医科学研究センター【拡大】

 京大の山中伸弥教授が開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)は、国の施策として再生医療実現拠点ネットワーク事業が進められるなど、臨床応用に向けたさまざまな取り組みが行われている。しかし、iPS細胞で網膜や心筋膜のような組織の一部は再生できても、立体的な臓器を作り出すことは難しいとされてきた。

 たとえば、肝臓は肝細胞だけでなく、別の細胞や血管などが入り組んでいるため、ひとつの細胞から分化して、立体的な臓器にするには複雑すぎる。ならば、胎児が肝臓をつくり出すように、肝臓の枠のような組織をつくり、そこから肝臓の細胞を生み出して立体化させてはどうか。この発想の転換により、2013年に世界で初めて横浜市立大学先端医科学研究センターが、iPS細胞による血管構造を持つ機能的なヒトの肝臓をつくり出すことに成功した。

 同センターは、2008年、横浜市の中期計画により横浜市立大学附属病院に隣接して開設されて以来、イノベーションシステム整備事業など国家プロジェクトの一翼を担い、再生医療もそのひとつとなっている。

 「私たちが開発した臓器の芽は、身体の内に移植することで、血管が生じて血液が流れるなど、肝臓としての機能を発揮する仕組みを持っています。マウスの実験では、それを確かめることができました。しかし、人間への臨床応用には、解決すべき課題はまだ多い」

 こう話すのは、同センターの再生医学を牽引(けんいん)する横浜市立大学大学院医学研究科臓器再生医学の谷口英樹教授(51)。恩師の岩崎洋治筑波大学元教授(故人)の下、研修医時代から臓器移植と再生医療への道の研究を重ね、2002年に現職となってからも、その情熱は消えることがなかった。そして、同科の武部貴則准教授らと研究を進め、長い道のりを経て、世界初のiPS細胞によるヒトの肝臓創出を成功させたのである。

 

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