歯周病の陰にひそむ全身疾患 プラークをしっかり除去

★吉田聡美先生

2015.05.21


吉田聡美先生【拡大】

 歯周病は近年の研究から細菌による感染症であることがわかり、世界で最も多い感染症の1つであるといわれています。

 歯周病は、自宅での適切な方法でのブラッシングを日課とすることや、クリニックでのケアを行い歯周病菌を減らし重症化を予防できます。

 また、歯周病は歯を失ってしまう原因となる以外にも、さまざまな全身疾患と関わりがあることがわかっています。

 (1)誤嚥(ごえん)性肺炎

 日本人の死因の3位となっている肺炎の中でも約7割を占めているのが、誤嚥性肺炎です。身体には食べ物が胃へと運ばれる管(食道)と、空気を肺へと送る管(気管)が交差し、肺に異物が入らないようにと調整されていますが、口腔(こうくう)機能が低下することにより、唾液や食べ物が入ってしまい、それらとともに菌が入りこむことで炎症を起こすのが、誤嚥性肺炎です。

 (2)糖尿病

 歯周病と糖尿病はどちらか片方が悪化すると、もう一方も重症化するという相互関係にあります。歯周病が悪化し、炎症により産出されるサイトカインという特殊なタンパク質が、インスリンの持つ血糖値をコントロールする働きを妨げてしまうからです。

 (3)動脈硬化

 動脈硬化を引き起こした血管の内側から、歯周病菌が見つかったという報告があり、歯周病菌に血管を狭める作用があると考えられています。

 (4)肥満

 エネルギーを蓄積する作用のある脂肪細胞は、一方で歯周病を悪化させるサイトカインを産出します。そのため、肥満は歯周病の危険因子の1つであるといわれています。

 (5)骨粗鬆(こつそしょう)症

 骨の密度が減ってしまうと、歯を支えている歯槽骨もやせてしまい、歯周病である場合はより一層、歯を失いがちな環境になってしまいます。また、歯を失うことで、お食事からカルシウムを補うことが難しくなってしまい、さらに骨を弱くしてしまうのです。

 (6)早産・低体重児出産

 母親が歯周病に感染している場合、早産・低体重児出産の確率が高くなるという報告があります。

 お口の中には大変多くの細菌が存在し、不衛生になりプラーク(歯垢)が蓄積されることで歯周病は発症します。歯周病予防にはまず、プラークをしっかり除去することが大切です。適切なケアがよくわからない方は1度ぜひご相談ください。

 ■吉田聡美(よしだ・さとみ) 松本歯科大学歯学部卒業。神奈川歯科大学研修修了。都内歯科クリニック勤務後、モアナ歯科クリニック開業、2015年1月、東京・竹の塚に分院オープン。4月、さいたま市の武蔵浦和医院オープン。現在に至る。(株)カロスエンターテイメント所属。

 

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