チョコっと認知症対策 1日25グラム食べるだけ

2015.07.12


大澤俊彦教授【拡大】

 1日25グラムのチョコを毎日食べると、認知症や鬱病の予防にもつながる−。そんな結果が、愛知県蒲郡市で行われた研究成果として先頃発表された。しかも、チョコを毎日ちょこっと食べるだけで、血圧の低下や善玉コレステロールの上昇など、生活習慣病の改善にも役立つ可能性があるという。そこに、新たな食習慣につながる架け橋を見つけた。

 【脳の重要なタンパク質を上昇させる】

 今回の成果は、愛知県蒲郡市、菓子メーカーの明治、愛知学院大学の産学官共同の「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」による。蒲郡市内外の347人(45歳〜69歳)に4週間、カカオポリフェノール72%含有のチョコレート25グラムを毎日摂取してもらい、摂取前後の身体状態の変化を検証した。その最終報告が先頃発表されたのである。

 「血液分析により、チョコに含まれるカカオポリフェノールは、脳神経の産生に関係する重要なタンパク質のBDNF(脳由来神経栄養因子)を上昇させる力を持つことがわかりました。BDNFは、アルツハイマー型認知症や鬱病の方などで低下します。それを改善する作用があることを世界で初めて証明することができたのです」

 こう話す愛知学院大学心身科学部健康栄養学科の大澤俊彦教授は、機能性食品研究の第一人者で、食品と生命機能の関わりを詳細に調べる検査機器も開発している。BDNFを血液1滴で測る方法も、大澤教授の研究グループの開発だ。

 「従来の研究報告では、運動や魚介類などに含まれるアミノ酸の一種が、BDNFを上昇させることは明らかにされていました。カカオポリフェノールは、脳の血流を良くするのではないかと、海外で注目されてきたのですが、それ以上の作用があったのです」(大澤教授)

 【25グラムのチョコを好きなときに食べる】

 チョコをたくさん食べる海外では、今や数多くの研究が進められている。しかし、1日に食べる量が100グラムなど、日本人が毎日食べ続けたら太りそうな内容が多いという。そこで、今回の検証研究では、糖分の少ない72%カカオポリフェノールを配合したビターチョコで、1日1枚5グラムを5枚食べることにしたそうだ。

 明治によれば、参加者は、「朝5枚食べた人もいれば、3回にわけて食べる人もいて、お好きな時間に食べていただきました」という。つまり、量は決められているものの、好きなときにチョコを食べて、身体に好影響をもたらしたのだ。体重も変わらなかったとの結果も出ている。

 「高齢になると3〜4人に1人は認知症となり、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞、さらにはがんになる人も増えます。身近な食材で食習慣を見直し、いつまでも元気な健康長寿を実現するには、食品の持つ機能性を調べることが重要だと思っています。科学的な検証が大切です。一般の方が、バランス良く食生活を見直せるように、今後もさまざまな研究を行っていきます」と大澤教授は話す。近い将来、また新たな食習慣が生まれるかもしれない。 (安達純子)

 ■最終報告のまとめより 
・BDNF(脳由来神経栄養因子)が上昇
・動脈硬化の炎症指標や酸化ストレス指標が低下
・血圧が高めな人ほど血圧が低下した
・HDLコレステロール(善玉)が上昇
・精神的にも肉体的にも活動的になる
・体重やBMI(体格指数)の増加はなかった

 

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