最新放射線治療普及に尽力 がん研有明病院放射線治療科副部長・小塚拓洋さん

★がん研有明病院放射線治療科副部長・小塚拓洋さん(47)

2015.07.31


小塚拓洋医師【拡大】

 手術、化学療法と並んで「がんの三大治療」の一角をなす放射線治療。近年その精度と安全性が急速な高まりを見せている。

 東京都江東区にあるがん研有明病院の放射線治療科副部長を務める小塚拓洋医師は、まさにその「劇的な進化」を体験してきた放射線科医。

 「大学を出た当時は、これほど進歩するとは思っていませんでした」。そう笑う小塚医師が現在取り組んでいるのは「VMAT」とよばれる最新の放射線治療技術だ。

 近年、がんに対する放射線治療の世界では、正常組織に極力ダメージを与えず、標的のがん組織だけに高線量の放射線を照射する「IMRT(強度変調放射線治療)」という技術が普及している。VMATはその最新技術である。

 照射台に横になった患者の周囲を、照射装置が回転しながら、必要量のエックス線を照射する。患者は痛みを感じることなく効果的な放射線治療を受けることができる。

 「現在は前立腺がんを中心に、頭頚部がん、婦人科がんなど、治療対象が拡大しています。1回の治療は照射前の準備の時間を入れても15分です」(小塚医師)

 最新の先端技術の普及に尽力する小塚医師だが、一方で診療の際に心がけているのは、「患者の理解を深めること」だという。

 「患者の考えと異なることを医師がしたり言ったりすれば、治療そのものに不信感を招くことになりかねない。そもそも『がんになった』ということだけで患者さんは戸惑っているわけで、そこを医師は理解すべきだと思うんです」

 穏やかで控えめな口調の中にも、患者を思う気持ちの強さがあふれている。

 急速に進歩した放射線治療技術−。小塚医師は、その変化を最前線で見てきた証人として、患者だけでなく後に続く医師たちに正しく歴史を伝えていく役割も担っている。その肩にかかる期待はきわめて大きい。 (長田昭二)

 ■小塚拓洋(こづか・たくよう) 1968年、東京都生まれ。93年、東京大学医学部卒業。2000年、同大学院修了。東大医学部附属病院、国立感染症研究所、国際医療センターなどに勤務の後、国際医療福祉大学講師を経て、03年よりがん研附属病院。11年よりがん研有明病院放射線科副部長。日本がん治療認定医機構認定医、放射線治療専門医。医学博士。趣味はテニス。

 

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