悪夢 睡眠中にトラウマがよみがえる

2015.08.19


イラスト・メソポ田宮文明【拡大】

 寝苦しい熱帯夜。ようやく眠れたと思ったら、怖い夢を見て目を覚ます。その恐ろしさで再び寝付くこともできず、真っ赤な目をして会社に行く…。そんな悪夢のような生活を送っている人が、実際にいるのだ。

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 広告代理店に勤務するAさん(38)は、少し前に人事異動で現在の部署に移ってきた。じつは以前から異動の願いを出していたのだが、数年越しの「夢」がかなっての配置転換だ。

 彼が異動を願って出たのは、直属の上司とのソリが合わなかったから。部下の誰からも人望のない人物だが、特にAさんは彼を苦手とし、一時期は鬱症状から会社を休むこともあった。

 そんな元上司と顔を合わせなくて済むようになり、Aさんの表情も明るくなったところで、異変は起きた。二日連続で「悪夢」を見たのだ。

 「僕が元上司を殺す夢です。一緒に働いているときには何度も『殺したい』と思いましたが、今はもうどうでもいい存在。なぜ今ごろになってそんな夢を見なければならないのか…」と落ち込むAさんに、東京都新宿区にある吉村クリニック院長で心療内科医の吉村英樹医師がアドバイスする。

 「元上司の存在が強烈すぎて、一種のトラウマになっているようです。意識が鮮明な日中はネガティブな感情も抑えられますが、眠っている間は緊張感が解けるので、逆に『思い出したくないこと』が浮かび上がってくることがあるのです」

 気の毒にAさんは、夢を見るのが怖くて不眠症になってしまったというのだが…。

 「眠らなければ体力が落ちるだけで、いいことは一つもありません。どうしても眠れないなら睡眠導入剤の力を借りる。悪夢への恐怖が強いなら、軽い精神安定剤を合わせてもいいでしょう。悩んでいないで、一度心療内科を受診することをお勧めします」と吉村医師。

 悪夢とはいえ夢は夢。「夢を見ている」ということは眠っている証拠なんだから、怖がらずに寝るべきだろう。せっかく異動できたわけだし、「夢と希望」を持って過ごさないと損ですよ。 (長田昭二)

 

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