歯科医・吉田聡美先生 歯が溶けてしまう酸蝕歯

★歯科医・吉田聡美先生

2015.12.03


吉田聡美先生【拡大】

 酸蝕歯(さんしょくし)をご存じでしょうか。私たちの歯は、虫歯以外の原因でも歯が溶けてしまうことがあります。歯の表層のエナメル質はpH5・5以下の環境で軟化し溶け出します。ではお口の中が酸性に傾く原因は−、

 (1)内因性の原因

 通常、口腔(こうくう)内へ胃液が逆流することはありませんが、逆流性食道炎、摂食障害、その他の嘔吐(おうと)により胃液の逆流がみられます。pH1〜2の強酸性の胃液がお口の中へ逆流することでお口の中を酸性へと傾けます。

 (2)外因性の原因

 強い酸性を示すかんきつ類、炭酸飲料、ドレッシング、ワインなどを摂取することで口の中を酸性へ傾けます。

 酸蝕歯で見られる症状には(1)歯の表面が丸みを帯びてきた(2)歯に光沢がなくなり変色し、黄ばんできた(3)歯の先端が透けてみえる(4)熱い、冷たい、甘いものが一時的にしみる−などです。症状が進行すると知覚過敏の症状が強くなり痛みを感じることもあります。酸蝕歯は虫歯と異なり、酸にさらされた全ての歯に同時に起こりうるのです。

 対策としては、まずは酸性の強い飲食物を把握し、摂取方法に注意することです。前述したような強い酸性の飲食物は長時間お口の中に停滞しないようにし、摂取後はお水やお茶で洗い流すのもいいでしょう。飲み物ならストロー使用も対策の1つです。運動でスポーツ飲料をたびたび飲んだり、夜のチビチビ晩酌は要注意です。

 また、最近は健康意識が高まり、お酢のドリンクや健康ドリンクなどを毎日飲むという方も増えています。ただ、とりすぎは歯の健康には良くないこともあるので注意しましょう。

 そして、酸性の強い飲食物の摂取後はエナメル質が溶けやすいので、直後のゴシゴシ歯ブラシはエナメル質をよりすり減らす原因となります。お口の中のpHが唾液の作用で中性に回復するまで30分間は歯ブラシは控えましょう。再石灰化を促進するフッ素入り歯磨き粉やジェル、洗口液の使用をお勧めします。症状を早めに確認するためにもクリニックの定期健診をお勧めします。

 ■吉田聡美(よしだ・さとみ) 松本歯科大学歯学部卒業。神奈川歯科大学研修修了。都内歯科クリニック勤務後、モアナ歯科クリニック開業、2015年1月、東京・竹の塚に分院オープン。4月、さいたま市の武蔵浦和医院オープン。現在に至る。(株)カロスエンターテイメント所属。

 

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