後頭神経痛 後頭部の片側だけに激痛 過労やストレスが関与

2016.03.16

イラスト・メソポ田宮文明
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 後頭部を締め付けるような痛み、それも「激痛」となれば、誰もが命の不安を覚える。しかしこの症状、脳の血管の異常ではなく、神経痛の一種かもしれない。その場合、発症の要因には、過労やストレスが関与している可能性が大なのだ。

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 会計士のWさん(37)は数日前から頭痛に苦しんでいた。後頭部の右側だけが痛い。日ごとに痛みは増し、ブラシで髪をとかそうとしただけで激痛が走るようになった。

 病院に行くと、「念のため」とMRI検査をしたが、血管には異常はない。医師はこう告げた。

 「後頭神経痛といって命に関係する病気ではないので安心してください」

 あまりの痛みに救急車を呼ぼうとさえ考えたWさんは、「神経痛」と聞いて拍子抜けした。

 「強いストレスがかかったり、極度に忙しい時に出ることが多い痛みです」と語るのは、彩の国東大宮メディカルセンター眼科科長の平松類医師。メカニズムを解説する。

 「後頭部にある後頭神経を中心とする3本の枝のいずれかに端を発する痛み。頭頂部から後頭部にかけて片側が痛くなり、表面的な頭皮の痛みと感じる人もいれば、頭の奥のほうからの痛みを感じる人もいます」

 痛みは強く、持続するよりは「出たり消えたり」が特徴的。平松医師によると、春先に発症するケースが多いとか。

 Wさんはこの数カ月不眠不休の忙しさだった。しかも、仕事が落ち着いたら、今度は奥さんと離婚の話し合いをすることになっている。もはや疲労とストレスが服を着て歩いているようなものなのだ。

 「ストレスは神経を興奮させ、その興奮は、本来痛みを感じない神経にも異常な伝達信号を走らせる。それを脳は“痛み”として感知してしまうのです」(平松医師)

 治療にはビタミン剤や抗てんかん薬などが用いられるが、重症のケースでは神経ブロック注射を行うこともある。

 Wさんは、「薬を飲むと痛みは治まるけれど、仕事や妻のことを考えると痛みがぶり返す…」と頭を抱える。

 何とも気の毒な話だが、後頭神経痛が重大な病気を引き起こすことはないので、それだけは安心したほうがよさそうだ。 (長田昭二)

 

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