得意先からのクレームで強い動悸 ストレスが原因の「心房細動」かも

2016.04.20

イラスト・メソポ田宮文明
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 動悸(どうき)、息切れ…。CMでおなじみの症状だが、実際に自分の心臓で起きれば、誰だって動揺する。その動揺がストレスとなり、さらに心臓はドッキドキ。でも、早めに治療しておかないと、本当に心臓、止まっちゃうかも…。

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 緊張で心臓がドキドキする−という経験は誰にでもある。しかし、それも度を越すと、立派な病気だ。Kさん(56)は最近、得意先からのクレームが入るたびに、強い動悸に悩まされている。

 それは「脈が乱れる」などという穏やかな表現ではなく、当人の表現を借りれば「心臓の中で蒸気機関車が猛スピードで走り回っているような感じ」というから、少々大げさな気もするが、まあよほどのものなのだろう。

 「ストレスから来る心房細動でしょう」と分析するのは、防衛医科大学校循環器内科講師の矢田浩崇医師。心房細動は、過度のストレスが原因で起こることがある不整脈の一種だ。

 「精神的なストレスが自律神経のバランスを崩し、心臓の動きが不規則になって起きる症状。動悸や胸苦しさで不安になり、パニックに陥る人もいます」というから、Kさんの不安もうなずける。

 この症状で医療機関を受診すると心電図をとるが、これは動悸が起きているときでないと異常は見つけられない。そのため、症状の出方や24時間心電図、エックス線、血液検査、心エコーなどにより、総合的に診断する必要がある。

 「症状が強ければ心臓カテーテルで不整脈を起こしている個所を焼いたり冷凍したりする治療もあるが、高血圧、糖尿病、高齢者など血栓リスクが高い人は内服の血液凝固阻害薬で血栓を予防する治療が第一選択。これをしないと、心臓でできた血の塊が脳に飛んで脳梗塞を起こす危険性があります」(矢田医師)

 Kさんの発症頻度は今のところ年に2〜3回ほどだが、矢田医師によれば「ストレスが大きくなれば回数も増える」とのことなので、「精神状態の安定」が喫緊の課題だ。

 とはいえ、得意先からのクレームにストレスを感じないようでは、人としてどうなんだ−という話になってくる。「命を削ってでも利益を出す」と悲壮な決意のKさん。でも、クレームの出ない丁寧な仕事を心掛けたほうがいいのでは…。 (長田昭二)

 

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