【上手な死に方を考える】がん患者「死の質」と医療用麻薬への誤解 (1/2ページ)

2016.11.01

終末期の治療が話題となった大橋巨泉さん
終末期の治療が話題となった大橋巨泉さん【拡大】

  • <p>今井雅之さん</p>
  • <p>鈴木勉氏</p>

 「生活の質」を意味する「QOL」という用語は広く普及した。一方で近年、終末期医療の世界で使われ出した言葉に「QOD」がある。クオリティー・オブ・デス、つまり「死の質」だ。がん患者のQODを考える上で、「痛み治療」は欠かせない。

 今年7月に82歳で亡くなったタレントの大橋巨泉さん。遺族は「痛み止めの誤投与さえなければ…」と無念の思いを吐露した。

 昨年5月に大腸がんのため54歳で世を去った俳優の今井雅之さんは、死の直前、がんの痛みに耐えて開いた会見で、「モルヒネで殺してくれ」と訴えた。

 しかし、「がんの痛みを取り去ること」が目的の時、正しくモルヒネを使えば死を招くことはないし、依存症にすらなることもない。残念なことに、日本ではこの事実を知る人があまりにも少ないのが実情なのだ。

 モルヒネに代表されるオピオイド鎮痛薬は、従来「医療用麻薬」と呼ばれてきた。多くの日本人は、この「麻薬」という言葉に過敏に反応する。「覚醒剤などと混同している人が、がんの痛みを取るための医療用麻薬の使用を拒むケースが後を絶たない」と語るのは、星薬科大学特任教授・名誉教授の鈴木勉氏。医療用麻薬への誤解は他にもある。「以前は医療者側にも『がんだから痛いのは当たり前』という思いがあり、患者に我慢を強いた末に、最後の最後でモルヒネを使うことが多かった。そのため『モルヒネは死ぬ間際に使う薬』、あるいは『モルヒネを使うと死ぬ』という誤った認識が根付いてしまったのです」(鈴木教授)

 

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