慎重に効果と安全性を見極め漢方、西洋薬の処方を判断 司生堂クリニック院長・松田弘之さん

★司生堂クリニック院長・松田弘之さん(58)

2017.03.03

松田弘之医師
松田弘之医師【拡大】

 JR山手線と都営地下鉄三田線が交わる巣鴨駅から徒歩3分。「おばあちゃんの原宿」として知られる地蔵通り商店街に入ってすぐのところに「司生堂」という大正時代から続く漢方薬の薬店がある。今回紹介する松田弘之医師は、この2階にある「司生堂クリニック」の院長だ。

 階下の漢方薬店の3代目として生まれ、医学部を卒業後は腎臓内科を専攻し、大学病院や派遣先の病院で腎臓病や膠原(こうげん)病などの診療に携わる。

 「育った環境もあり、学生時代から片手間で漢方も勉強はしていました。でも、実際に臨床で漢方を使ってみても思うような成果が得られず、一時期は漢方への興味を失いかけていたんです」

 意識を変えさせたのは、透析に通ってくる腎不全の患者たちだった。

 「透析を必要とする腎不全の患者が訴える症状は多岐にわたり、西洋医学だけではとても対応できない。ならば片手間でなく、本気で漢方を学んでみよう−と思ったんです」

 それまで学んできた西洋医学とはまるで考え方が異なるが、それは目的に到達するまでのルートが違うだけのこと。病気を治す、症状を取り除く、という“目的”は同じだ。

 現在のクリニックでは透析は行っていないが、逆に一般内科として、また、診療科をまたいだ広範囲な訴えに、漢方を柱としながらも、必要に応じ西洋医学も取り入れて、最も効果的と思われるアプローチを探っていく。

 「ウチはクチコミで受診される方が多く、大半は漢方を希望されます。でも、“これは西洋薬を使うべき”と判断すれば、患者さんを説得して西洋薬を処方することもありますよ」

 漢方薬は安全−と思っている人は多いが、実際には漢方薬にも副作用はある。そうしたリスクを知る松田医師だからこそ、「慎重さ」をなくすことはない。効果と安全性を見極めた診療姿勢が、多くの患者の支持を集めているのだ。 (長田昭二)

 ■松田弘之(まつだ・ひろゆき) 1958年、東京都生まれ。83年、東海大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学腎臓高血圧内科に入局。2000年、司生堂クリニックを開設し院長。現在、東海大学医学部非常勤講師。日本臨床漢方医会理事。日本内科学会認定医。日本腎臓学会専門医・指導医。日本東洋医学会専門医他。医学博士。趣味は読書とお酒。

 
今、あなたにオススメ
Recommended by

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。