心筋梗塞 早朝高血圧の人は注意 起床とトイレはゆっくりと

2015.01.21


イラスト・メソポ田宮文明【拡大】

 冬の朝、起き抜けの心臓を襲う激痛−。心筋梗塞の痛みは、人間が人生で経験しうる最大の痛みだといわれる。そんな激痛も、命が助かるなら我慢もしよう。苦しむだけ苦しんで、息を引き取るケースは少なくない。しかも、ストレスが引き金となって…。

 Nさん(38)は、小さな卸業者の社長さん。父から受け継いだ会社だが、業績は悪い。社長とは名ばかりで、金策に駆け回る日々だった。

 そんなNさんが倒れたのは昨年の1月の朝のこと。目が覚めてトイレに行き、用を済ませたときに発作が起きた。胸が焼けるように痛い。妻が呼んだ救急車で病院に運ばれ、検査の結果下された診断は「心筋梗塞」だった。

 すぐに救急車を呼んだことと、近くに心臓専門の病院があったことが幸いし、命だけは救うことができた。しかし医師からは、「ストレスがある限り、いつ再発してもおかしくない」と警鐘を鳴らされている。

 「ストレスが心筋梗塞の原因になることは珍しくない」と語るのは、大森赤十字病院心臓血管外科部長の田鎖治医師。その理由を聞いた。

 「精神的なストレスも、寒さなどの器質的なストレスも、交感神経を緊張させます。体の各器官には、交感神経が優位になると出るアドレナリンに反応する受容体があり、これが反応すると心臓では頻脈が、血管では収縮が起きるし、血液も固まりやすくなるため、心筋梗塞が起きやすい状況に陥ります」

 寒い朝は特に危険だ。中でも最近注目されている“朝方に血圧が上がる人”、つまり「早朝高血圧」の人は、特に要注意だ。

 「布団から出るときは、勢いよく起きるのではなく、ゆっくり起きるほうが安全。また、一気に排尿すると失神することがあるので、尿意を感じたらあまり我慢せずに、小まめに出すほうがいい」

 そう語る田鎖医師によると、精神的なストレスがある人は、そうでない人と比べて1・5倍も心筋梗塞のリスクが高い−という国際的な研究結果も出ているという。

 現代人の心臓を守るには、「ストレス解消と日頃からの血圧管理」は必須事項なのだ。  (長田昭二)

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