アレルギー最新治療 「Tレグ」で常識覆す“摂取して予防” (1/2ページ)

2016.08.19

『アレルギー医療革命』(NHKスペシャル取材班、文芸春秋)1300円+税
『アレルギー医療革命』(NHKスペシャル取材班、文芸春秋)1300円+税【拡大】

 今や日本人の4人に1人が発症する花粉症。「花粉症は一度発症したら治らない」と諦めている人も多い。しかし、最新の研究成果によって、この常識が覆りつつある。「NHKスペシャル」取材班が追った、アレルギー医療の最前線とは−。

 今回紹介する『アレルギー医療革命』(文芸春秋刊)は、2015年に放送され大反響となった「NHKスペシャル・新アレルギー治療」の取材を基に、さらに詳しくアレルギーの予防法と最新治療を解き明かしたもの。

 米国インディアナ州に住むアレルギーのない移民アーミッシュは、約200年前にヨーロッパから移り住み、今も当時の暮らしを変えず、自給自足の生活を続けている。 その生活から見えてきたアレルギーにならない理由。それは加熱殺菌しない生乳を飲むこと、家畜と濃密な接触をしていることにあった。

 アーミッシュと同じように家畜との接触が多く、生乳を飲む暮らしをする人の血液を検査したところ、アレルギー反応を抑える“ある免疫細胞”が35%も増えていた。この免疫細胞が、大阪大学免疫学フロンティア研究センターの坂口志文教授が発見した、制御性T細胞、通称「Tレグ」だ。

 人間は体内に細菌などの異物が侵入すると免疫細胞が攻撃指令を出す。Tレグは、免疫細胞が誤って害のない異物を攻撃しようとしたとき、その攻撃を阻止する。つまりアレルギー反応を抑えてくれるのだ。

 なぜ、生乳を飲んだり、家畜と濃密に触れ合う生活がTレグを増やすのか−。細菌を体内に多く取り込む環境下では、将来起こり得る細菌侵入や感染症などに備え、身体がより多くの免疫細胞を作る。Tレグも増え、誤った攻撃を起こさない、精密で強力な免疫システムが作られるのだ。

 この考えは、今までのアレルギー予防対策を根底から覆すことになる。食物アレルギーを予防するとき、従来、母親や乳幼児はアレルゲンとなる食物を極力避けるのが常識だった。

 

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