ストレスで食中毒? 気づかいが胃腸の免疫低下に

2016.08.24

イラスト・メソポ田宮文明
イラスト・メソポ田宮文明【拡大】

 ただでさえ暑くてやる気の出ないこの時期。ストレスまで抱え込んだら、食中毒にならないほうが不思議というもの(←言い過ぎです)。しかし、同じ店で同じものを食べているのに、食中毒になる人とならない人がいる。そう、ストレスが強い人のほうが、食中毒になりやすいのです。

 ◇

 その日の夜、Aさん(51)は会社の後輩のIさん(47)と飲んだ。2人とも無理して私学に通わせている子供がいるため、財布はペッタンコ。安いだけが取りえの怪しい居酒屋の客となった。

 「このビール、安いけどちゃんとビールの味がするね」などと、大人とは思えぬ会話をしながら安い焼鳥や安い刺し身を食べて、安く酔っ払った。

 帰宅して眠りについたAさんを、翌朝、突如の腹痛が襲う。下痢だ。トイレに座って一息つくと、今度は吐き気が襲ってきた。ひとりトイレで便座に座ったり顔を突っ込んだりと忙しい。病院に駆け込み、検査を受ける。そして下された診断は「腸炎ビブリオ」という菌に感染して起きる食中毒だった。

 「夏バテによる胃腸機能の低下などが食中毒を引き起こすリスクを高めます」と語るのは、栃木県下野市にある石橋総合病院内科部長の上野尚之医師。

 ところが、不思議なことに同じものを食べたIさんはピンピンしているのだ。これについて上野医師は、ストレスの関与の可能性を指摘する。

 「ストレスがあると胃酸の分泌過剰、収縮、運動機能低下から消化不良になりがち。加えて腸内環境が悪化して悪玉菌が増えたり、自律神経の乱れから免疫機能が落ちたりして、食中毒を引き起こしやすくなるのです」

 たしかに、何事にも楽天的なIさんと違って、Aさんは世の中の心配事をひとりで抱え込むような気づかいの人。つねにストレス満載だ。食中毒の原因菌も、人を選んで発症するらしい。

 2日ほど会社を休んで自宅療養したAさん。寝ながらもIさんのことを心配していたが、Iさんはのんきに別の仲間を誘って例の安い店に繰り出していたという。

 Aさんも、そんな“気持ちの強さ”を見習うべきなのだろう。 (長田昭二)

 

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。