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吉行和子
(6/3)

■よしゆき・かずこ
 東京生まれ。女優。劇団民藝を経てフリーに。その後、映画、テレビ、舞台で活躍。「東京俳句散歩」(光文社)など俳人・エッセイストとしても活動。母・あぐりは明治生まれの美容師で朝の連続テレビ小説「あぐり」のモデルともなった。父エイスケ、兄淳之介はともに作家、先に死去した詩人の吉行理恵さんは妹。

2年後の舞台最後に“遊びたい”

吉行和子
 ちょっと前までは、この歳になったら仕事なんて来ないんじゃないかと思ってたんですけど、この歳には、この歳なりの役がいただけるんですから幸せですよね。つい最近も「佐賀のがばいばぁちゃん」(6月3日公開)という島田洋七さん原作の映画で明治生まれのおばあちゃんの役をやらせていただきました。

 洋七さんの実のおばあちゃんがモデルなんです。歳はとっても、自分の足でしっかり立って、貧乏にもめげず、ユーモアを忘れないっていう、おばあちゃんの生き方がとっても素敵なんです。

 今の世の中、みんながもっとお金がないと幸せになれない、そんな風に思っている人が多いでしょう。変な事件が続くのも、もっといい生活をしたいっていう焦りみたいなものがあるんじゃないかしら。彼女の生き方に、豊かさっていうのは心の中にあるんだってことを教えられます。

 もっとも、このおばあちゃんがとりわけすごいっていうんじゃなくて、みんなそういう気持ちを持っていると思うんですけど、隅の方に追いやってしまって、目先のことにとらわれてしまっているんじゃないかしら。

 この映画を見て、その気持ちを思いだしてもらえたらうれしいですね。

 この世界に入って50年。これといった主義主張なんて全然なくて、役が面白ければそれでいいと思ってやってきました。今回の“がばい−”もそうです。ただ、いつも初めてっていう気持ちでいたいっていうか、演じることに慣れてしまいたくないっていう気持ちだけはあります。

 実は、2年後に予定されている舞台を最後にしようかなと、自分の中では計画してるんです。その後は、思い切って“遊びたい”(笑)。今までずっとスケジュールにしばられる生活を送ってきましたから、スケジュールと無縁なところで、遊んでみたい(笑)。

 私の母(あぐり)は、今年99歳になりますが、元気でいます。とても母みたいでいられるとは思えないので、もうちょっと早めにしなくっちゃと思って…。

 母とは、母が91歳になって初めて一緒に旅行しました。94歳になるまで、海外旅行も行きましたし、日本中あちこち旅行しました。それまで親子の会話なんてほとんどしなかったんですが、その旅ではじめて親子の会話をしました(笑)。その旅のことが、6月末に「あぐり白寿の旅」(集英社)という本になります。母も「私が長生きしたから、こんな楽しい思いができたんだわ」と言ってくれたんです。その言葉を聞いて、やっと親孝行ができたなと思っています。




私、妹、母…うちの家族はあっさり系

吉行和子
 妹(詩人・吉行理恵さん)が先日、がんで先立ちました。兄の淳之介も死んで今年で13年になります。兄妹で残されたのは、私だけになりましたから、今年99歳になる母(あぐりさん)は、私が守って生きていかなくちゃと思っています。

 うちの家族は、ホントあっさりしているというか、私と妹、そして、母も同じマンションに住んでいながら、それぞれ別々の生活を送っていたんです。

 心の中では、通じ合っているというか、お互い信頼もしていましたけど、何かあったら相談するとか、一緒にどっか行くというのは、全くありませんでしたね。

 いい意味でも悪い意味でも、お互いに自分がわがままだというのをよく知っていましたから、それがぶつからないように、距離をおいていたんです。  そのわがままが表に出てしまうと、たとえ姉妹でも、嫌な思いをさせるというような気持ちがありましたね。

 ですから、妹とのエピソードといっても、ほんと思い浮かびません。ただひとつ、子どもの頃は、妹の方がとっても明るくて、活発で、私の方が、どちらかと言うと、暗くて、病気がちで家にこもっていたことですかね。それが10代半ばを過ぎると、今度は私が外に出て飛び回って、妹が家にこもって物を書くようになった。考えてみれば…不思議なものです。




人と一緒に暮らすのは嫌い

吉行和子
 いまは独身ですが、実は、一度結婚したことがあるんです。それで、私は「人と一緒に暮らすのは嫌いなんだ」というのが判明いたしまして(笑)、別れたんです。

 20代の頃ですから、もうずいぶん昔の話です。本当は、すぐにでもやめたかったんですけど、一応4年頑張りまして…。ですから、結婚に対する未練は全くありません。

 私は典型的なB型というんでしょうか、基本的には、人のことはどうでもいいっていうんでしょうか(笑)、自分が常に気分よくいたいって方でして…。そういう性格なものですから、誤解されることも随分あって、相手を怒らせちゃったりするものですから、友達づきあいもなかなかスムーズにいかなかったりします。

 仕事場でも、やる気いっぱいで出かけても、ことさらそのやる気を表面に出すわけでもないですから、“やる気がないんじゃないか”って思われたりすることもあります。

 たとえば、友達と別れるときでも、“じゃ、さよなら”って言ったら、それっきりスタスタと歩いていってしまう(笑)。

 「一度ぐらい振り向いて、『じゃ、また今度ね』ぐらい言うでしょ、ふつう!」なんて、よく言われるんです。

 悪意は全くないんですけど…。といっても、今さら、この性格を直すというわけにもいきませんから、その辺りを分かってくださる方としか、お付き合いできないのかもしれません…。