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【内田浩司 小倉競輪祭 なう&リメンバー】競輪祭3日目 女の戦いは男より怖い…

 大ギア時代の到来で練習はウエートトレーニングが主流となり、選手が大型化した。3・57を踏んでいたオレの時代とは比較にならない。パワーとスピードが増し、以前よりも縦勝負になったせいか、プロテクターを着用する選手が減った。マーク屋は流石に薄いプロテクターを着ている選手が多く見られた。彼らは「今はわずかの重量や風圧の増加で離れることがあるから」だと言う。すごいレベルの話だが、体の保護より勝利優先ということか。

 戦(いくさ)に行くとき侍は甲冑を身に着けるもんだが…。致命傷を負ったりしなきゃいいけど。オレは引退したとき、大抵のものは処分したが、20年以上身に着けていたプロテクターは今も道場に掛けてある。ボロボロのビンテージものだけど、身体を守ってくれたプロテクターを捨てることはできなかった。

 小倉競輪祭3日目、ガールズ決勝の2個レースは同じ福岡の2人が◎を背負っていたが、明暗を分けた。よくみると分かるが、児玉碧衣選手はダッシュ重視でフォームが前乗りだ。彼女なりの考えがあるのだろうが、懐が狭くなり“タメ”が作れないから一本調子の逃げになり、差しやすくなる。

 小林優香選手は反対に後ろ乗りで、プロ的に言うと“腰”で乗っているから粘りが効く。よく見ると腰を何度か引いて踏みなおしているのが分かる。

 立川競輪場でのガールズGPでは2人とも頑張ってもらいたいが、敢闘門に帰ってきた優香の顔を見たら「女王は私一人でいいの」と書いてあった。女の戦いは男より怖い…。(元競輪選手)

◇ガールズGP出場選手

梅川風子

小林優香

児玉碧衣

石井寛子

石井貴子(千葉)

佐藤水菜

奥井迪

 ■内田浩司(うちだ・こうじ)1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。