【糖質制限 結局いいのか、悪いのか】大幅な減量と若返りに成功! 血糖値の急激な上昇を抑える食べ方を習慣化

 糖質制限によるダイエット効果は高いが、それでも一部で危険視されているのは、タンパク質や脂質中心の偏った食事の弊害が指摘されているからだろう。「Rサイエンスクリニック広尾」(東京都港区)院長で抗加齢医学専門医の日比野佐和子さんも、10年以上前に糖質制限で最も厳しいといわれるアトキンスダイエットを敢行。まったく炭水化物をとらない生活を続けて15キロの減量に成功したが、始めてから3年後、一過性の脳虚血発作を引き起こしてしまった。

 「頭がボーっとして集中力が低下する毎日が続き、ある朝起きると右半身が麻痺(まひ)して、右腕はまったく力の入らない状態。ここ数年、極端な糖質制限で死亡リスクが上がるといった論文がいくつか報告されていますが、まさに身をもってその怖さを経験しました」と振り返る。

 しかも、通常の食事に戻した途端にリバウンドしてしまい、その後も流行りのダイエット法を試みたが、肥満体質は改善されないまま。到達した境地が「ダイエットでは痩せられない」という考えだ。

 「ダイエットや制限という言葉自体が“忍耐”や“我慢”を強いる。ストレスを感じてコレチゾールというホルモンが大量に分泌されると、かえって基礎代謝が落ちて太りやすい体質になります。カロリーにせよ糖質にせよ何かを制限して痩せるという発想そのものが間違いなのです」(日比野医師)

 一方で、糖質の過剰摂取は、肥満や糖尿病の原因になるだけではない。糖化といって余分な糖はタンパク質や脂質と結びついて老化物質をつくりだすため、アンチエイジングの観点からも糖質は油断のならない栄養素だ。

 「だからといって糖質制限に走るのもリスクが高い。要は血糖値を急激に上げない食べ方を習慣づけていけば、肥満や老化も防げます。例えば、炭水化物でもうどんよりそば、白米より玄米など、血糖値の上昇率を示す指数の「GI値」が低いものを選んだり、食べる順番も野菜などの低GI値食品から食べ始め、ごはんなどの糖質は最後に回すだけで、血糖値は上がりにくくなります」

 ほかにも、ドカ食いを防ぐために1日きちんと3食摂取し、間食にナッツなどを少量つまむことで、血糖値の乱高下は防げる。実際、日比野医師は食材選びや食べ方の工夫で大幅な減量と若返りに成功。「アンチエイジングドクター」としてテレビなどにひっぱりだこだ。

 糖質制限に比べると「血糖値の急激な上昇」を抑える食べ方はハードルが低く、継続しやすい。試してみる価値は大いにありそうだ。 (吉澤弘隆)