【気になるこの症状】尿が濃くなる夏、急激に大きくなりやすい「尿路結石」 1日2リットル以上の飲水で排尿量を増やそう

患者から取り出された結石

 突然、脇腹から下腹部にかけて激しい痛みが現れる「尿路結石」。汗をかき尿が濃くなる夏は発症が増える。腎臓にできる結石を防ぐには、1日2リットル以上の飲水がすすめられている。暑いうちは排尿量を増やそう。

 【尿の色に注目】

 尿が作られ排出されるまでの尿路は上から「腎臓」「尿管」「ぼうこう」「尿道」に分けられる。結石が詰まる尿路結石の大半(95%)は「腎結石」と「尿管結石」だ。国際医療福祉大学三田病院・泌尿器科の荒川孝部長が説明する。

 「腎臓にできた結石が5ミリ以上になると動きやすくなります。夏は汗をかくので急激に大きくなりやすい。尿の色が濃ければ水分が不足していると思った方がいい。また、発症の前兆で血尿(赤っぽい、茶色い)が出ることがあります」

 痛いのは、結石が尿管(直径5ミリほど)を傷つける痛みだけではない。尿管が詰まり尿の行き場がなくなると、腎臓がはれて(水腎症)激しい痛みが出るのだ。

 【食生活が要因に】

 結石は、尿中に排出される「シュウ酸」「カルシウム」「尿酸」が多く、「クエン酸」が少ないとできやすい。30~50代の働き盛りの男性に発症が多いのは、食生活の影響が大きいという。

 「食べ物では、動物性脂肪、タンパク質、塩分、糖分などの過剰摂取が要因になります。それも夕食後、4時間以内に寝てしまう人に結石ができやすい。食べてすぐ寝てしまうと、結石の成分が尿の中にたまり、寝ている間にさらに濃縮されて結石になりやすくなる」

 健診の血液検査の結果でも発症リスクの高い人が分かるという。「尿酸値」「中性脂肪」「LDL(悪玉)コレステロール」「ヘモグロビンA1c」が高値の人は要注意だ。

 【小さければ自然排石】

 治療は、結石の長径が10ミリ未満であれば排石を促進させる内服薬を飲みながら1カ月ほど自然排石を待つ。5ミリ未満なら約50%の確率で自然排石するという。

 「その間、腹部の痛みは消炎鎮痛薬の内服や坐薬を使って対応します。ただし、10ミリ未満でも痛みのコントロールができない、水腎症の程度が悪い、結石の下降が遅いなどの場合には、自然排石を待たずに結石の除去治療を検討します」

 除去治療は、体外から衝撃波を当てて結石を砕く「ESWL」、もしくは尿道から内視鏡を入れてレーザーで砕く方法で行われる。ESWLは麻酔・入院が不要だが、内視鏡治療の方が確実に除去できるという。ただし、再発率は5年で45%と高いので生活習慣の改善が大切になる。

 「痛みがなくても人間ドックなどで結石を指摘されたら、泌尿器科専門医に診てもらった方がいい。放置すると腎臓を悪くする場合があります」

 《尿路結石の症状》

 ★背中から脇腹を通り、下腹部にかけて激しい痛みが帯状に移動する(鈍痛のこともある)

 ★血尿(尿が赤っぽい)

 ★吐き気、おう吐

 ★冷や汗

 ★発熱することもある

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