【大人のクルマ旅】キャンピングカーでいざ房総へ 九十九里浜で渚のざわめきをBGMで眠りに…

「オートバックス東雲店」カスタマイズしたキャンピングカーを提案

 盛況にびっくり。

 今年2月、千葉・幕張メッセで行われた「ジャパンキャンピングカーショー」には、救急車のような大型車から軽自動車を改造したものまで、さまざまなキャンピングカーが出品されていた。そこに集まった数万人のほとんどが、クルマで出かける旅を思い描き、楽しそうな笑顔だったのが印象的だった。

 「よし、俺も行くぞ」

 長年、出張で全国を駆け回ったが、仕事が終わればすぐに戻る…の繰り返し。路線バスや各駅停車に乗るテレビ番組が人気だが、実際に行くと便数が少なく、観光には適さない。地方はやはりクルマでないと不便だ。

 近年は高速道路の整備も進み、サービスエリアや道の駅も充実。コンビニも大型駐車場完備でトイレも借りられる。ドライブ環境は格段に良くなっている。そんな今だからこそ、時間が自由なシニアが気ままに楽しむドライブ旅を紹介したい。

 東京都江東区の「オートバックス東雲店」。ここでは2015年からキャンピングカーの店頭販売を始めている。

 「リチウムイオン電池を搭載したキャンピングカーのシリーズを持つ『キャンパー鹿児島』と提携し、カー用品を販売してきた当社がさらにカスタマイズしたキャンピングカーを提案しています。特に、ペットと旅行したいシニアのお客さまの関心が高いですね」(同社東日本営業企画部、嶌哲男さん)

 同社のキャンピングカーは大人4人が寝られるスペースなど、くつろぎのリビング空間を提供する。エンジン停止時にもエアコンや冷蔵庫、テレビなどが使えるのがうれしい。

 このキャンピングカーに乗り、連載の第1回は千葉県の外房から茨城県へ足を伸ばす。

 私(西村)の自宅は横浜。千葉や茨城はあまり縁がなかったが、ETC割引でアクアラインの通行料金が従来の3分の1の800円に値下げされ、心理的にも近くなった。

 川崎からアクアラインを渡るのはわずか15分。木更津から自動車道を乗り継ぎ、まずは医療用不織布などのメーカー、ホギメディカルが運営する「ホキ美術館」へ。ここは日本初の写実絵画専門美術館だ。

 住宅街にある美術館はレストランも併設。ランチ後、展示を見て回る。女性をモデルにした絵画を中心に、写真と間違うほどのリアルな描写の作品が並ぶ。電車旅だと外房線土気駅からバスかタクシーという場所なので、横浜からだとここにたどり着くだけで1日をつぶしてしまう。クルマ旅だからこそ行く気になれる場所だ。

 まだ時間はある。同美術館から40分ほどで大多喜へ。旧国鉄木原線を第三セクター会社が引き継いだ「いすみ鉄道」の中心駅。のどかな田園地帯を走り、沿線の四季折々の花が美しい。上総中野と大原を結ぶが、本日は大多喜駅前に車を停めて外房線との接続駅大原までを往復する。

 2時間のローカル線の旅を楽しんだ後、銚子方向に車を走らすうちに日が落ちた。九十九里浜にキャンピングカーを停めて、渚のざわめきをBGMに眠りに落ちた。

 ■西村晃 定年世代の61歳。NHKアナウンサー、テレビ東京解説委員、ワールドビジネスサテライトキャスターを経て評論家。国鉄全線完全乗車経験あり。出張は飛行機や新幹線が多かったが、「本当の発見の旅はクルマだ!」と自由時間を満喫する旅を提唱。

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