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【ぴいぷる】“アート”驚く町おこし 北川フラムさん、山村の田畑や廃屋を「異空間」へと彩る (1/3ページ)

 アートディレクターとは言いながら、そのイメージから大きく離れたところで仕事をしている。

 ディレクションする美術展の多くは既設の美術館などではなく屋外。地方の山村過疎地の田畑であったり、島の廃屋だったり、およそアートとは縁のなさそうな場所が舞台となっている。

 しかも、展示されるのは難解、不人気とされる現代アート作品。地域住民やボランティアが参加し、にぎやかに手伝う点も異色だ。

 「これまで、私のような活動をしてきたアートディレクターはいません」と笑う。

 この活動、国内に限らず、海外でも注目を浴びている。

 きっかけは、新潟県十日町市・津南町で3年ごとに開かれる「大地の芸術祭 越後妻有(えちごつまり)アートトリエンナーレ」だった。廃校舎や棚田、耕作放棄地を、人種も国籍も多様な作家たちが異空間に変貌させる国際芸術祭。2000年に開かれ、15年夏までに計6回、その第6回には50日間で51万人の来場者が集まった。

 「越後湯沢など近隣の温泉旅館、ホテルは期間中ほぼ満員になりました」。地域への経済効果は大きい。

 東京芸術大学在学中、学生運動にのめり込んだ。卒業後は仲間たちと美術展などに関わる一方、アルバイトとして百貨店の内装替えや芝居の裏方などをしてきた。

 そうした折、立川基地跡地の再開発地にアートで潤いを与えたいとの話が持ち上がり、1992年のコンペティションで仲間と提案した「ファーレ立川アート計画」が選ばれる。

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