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【安達純子 血圧を下げる新常識】腎臓病患者数は年々増加傾向 人工透析を遠ざける食事と運動のコツ (1/2ページ)

 異常に高い血圧を放置していると、塩分や水分の排出などで負担のかかる腎臓の機能は落ちてゆく。早期段階では自覚症状はないゆえに、気づいたときには慢性腎臓病(CKD)と診断されてしまうことがある。進行して腎不全になると人工透析が必要となり、その患者数は年々増加傾向にあるそうだ。

 「人工透析の患者さんの約4割は、糖尿病の合併症の腎症の方です。他の約3割は、腎臓の慢性炎症である腎炎。約1割が高血圧に伴う高血圧性腎硬化症になります。ただし、糖尿病や腎臓病では薬の開発などにより、人工透析の患者さんは減る傾向にありますが、高血圧性腎硬化症の患者さんは増加しているのです」

 こう話すのは、東京慈恵会医科大学附属病院腎臓・高血圧内科の横尾隆主任教授。高血圧と腎臓病について長年、臨床と研究を続けている。

 高血圧性腎硬化症は、高血圧に伴う動脈硬化で腎機能が低下し、正常に機能しなくなった状態。長年、高血圧を放置していると起こしやすくなる。

 「国内の高血圧患者さんは、約4300万人と推計されています。高血圧によるリスクの心筋梗塞や脳卒中などの治療は、年々進歩しているため、それらの治療後に、残った高血圧性硬化症が進行する人が増えているのです」

 もちろん、早いうちに血圧を正常値に導けば、高血圧性腎硬化症を防ぐことは可能だ。降圧薬はもとより、食事や運動などの生活習慣の見直しは欠かせない。しかし、いきなり減塩食に変えれば味気なく、塩分を排出するカリウムやカルシウムなどの食品リストを見ると、どのように食事に取り入れたらよいのか、「気が重くなる」という人もいる。

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