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【安達純子 血圧を下げる新常識】生活習慣を見直しでも血圧下がらないときは… 適正に「降圧薬」活用、心筋梗塞・脳卒中を防ぐ (1/2ページ)

 初夏が近づく季節には、暖かい日もあれば寒い日もあり、気温変動とともに血圧変動も起きやすくなる。

 暖かい日の翌朝に急に気温が低下すると、血管は収縮して血圧は上昇。普段から血圧が異常に高い人は、急激に上がった血圧で心筋梗塞や脳梗塞などを起こしやすくなる。高血圧の改善の基本は、塩分を控えるなど食生活の見直しだが、うまくいかないときには降圧薬を上手に活用しなければならない。

 「急に寒くて血圧が異常に高くなったときに、効果がはっきり出る降圧薬はカルシウム拮抗(きっこう)薬です。特にご高齢の方のように、動脈硬化が進んでいる人は、カルシウム拮抗薬と利尿薬が標準治療になります。夏場は、血圧が下がりやすいので、利尿薬を減らすといった薬の処方のさじ加減は欠かせません」

 こう話す東京都健康長寿医療センター循環器内科の原田和昌副院長は、高齢者の高血圧治療のスペシャリストだ。

 カルシウム拮抗薬は、血管を収縮する平滑筋にアプローチする薬で、血管を拡張させて血圧を下げる作用がある。一般的に多く処方されているアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)や、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)も、血管拡張作用があるが、カルシウム拮抗薬とは作用機序(さようきじょ=薬が人体に働くメカニズム)が異なる。利尿薬は、塩分濃度を下げるために体内で増えた水分を塩分と一緒に排出する。

 「生活習慣の見直しで血圧が下がらないときには、降圧薬を適正に使用して血圧をコントロールすることで、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを下げることが可能です。異常な血圧を放置しないことが重要といえます」

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