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有機日本酒の旗手「天鷹」 安全こだわり歴史的「金賞」 (1/2ページ)

★有機日本酒の旗手「天鷹」(上)

 天鷹(てんたか)は、辛口食中酒一筋の蔵。地元栃木でほとんどが消費され、東京ではあまり見かけることはないが、地味ながらいぶし銀のような魅力あふれる酒である。

 とくに冬季限定の特別純米酒「國造(くにのみやつこ)」は、お燗酒として日本一の旨さではないだろうか。

 この天鷹が2005年から取り組んでいるのが有機日本酒だ。

 「ああ、無農薬とか有機農法のお米を使った日本酒でしょ?」というのは大きな勘違い。JAS(日本農林規格)の有機認定とは、そんな甘いものではないのだ。

 原料の有機米は、農薬や化学肥料などを、作付け前2年以上使わない認定圃場(ほじょう=耕地)で、化学物質に触れないよう認定農家によってつくられたものでなければならない。天鷹は幸い、有機農法に理解ある地元の契約農家の協力を得ることができた。

 しかし有機日本酒の条件はこれだけではない。機械器具はもちろん、洗浄ブラシやほうきに至るまで、製造に関わる全ての道具やその素材が、化学物質に汚染されていてはいけないのだ。

 「探し回りましたよ。たとえばほうきの安全データシートがほしいと言ってもないのです。そういう概念自体がない。天然素材なら良いかと思ったら、箒草(ほうきぐさ)が防腐処理してあったりして。そうやって、ひとつひとつクリアしていきました。だから今では全ての道具を有機で使えるものにしています」と尾崎宗範社長は語る。

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