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【糖質制限 結局いいのか、悪いのか】“糖質制限ブーム”生みの親、江部康二医師を直撃「健康な食事とは何かを考えていくことが大切」 (2/2ページ)

 さらに厳しい糖質制限で、ブドウ糖の代わりに主なエネルギー源として使われるケトン体が近年、多くの病気予防にかかわっているのではないかと注目されている。

 14年に日本でも発売されたSGLT2阻害薬を、米国で先行して心疾患リスクの高い糖尿病患者に投与したところ、心血管疾患の発症が有意に減少し、他の研究では腎保護作用などがあることも分かってきたからだ。

 江部医師は忠告する。

 「SGLT2阻害薬は尿から余分な糖を排出して血糖値を下げる薬で、薬物による糖質制限という側面を持ち、体内のケトン体を上昇させます。つまり、少し前まで危険視されていたケトン体が危険どころか、その臓器保護作用が世界的に認められたわけです。動物性脂肪しかり、コレステロールしかりで食の常識が次々と覆っていることからも、最新の情報を入手して健康な食事とは何か-を考えていくことが大切です」

 8回にわたって糖質制限に関する推進派、慎重派の見解を紹介してきたが、「過剰な糖質摂取が健康によいはずがない」という認識は共通している。

 江部医師が指摘するとおり、日本の医学界はいつまでも体面にこだわらず、糖質制限に関する正確な情報を国民に伝えていく責任がある。 (吉澤隆弘)=おわり

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