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ダヴィンチ治療で胃がん手術の合併症抑制 腹腔鏡下手術と比べて半減 (1/2ページ)

 保険収載に向けた取り組みが行われている胃がんのロボット支援下手術(ダヴィンチ治療)。患者の身体に開けた小さな穴から医療機器を入れ、手術を行う点では、腹腔鏡下手術と変わらない。だが、ロボット支援下手術は、腹腔鏡下手術の進化版といわれ、胃がん手術の合併症も、抑制するのではないかと考えられている。

 では、胃がん手術の合併症で問題となるのは何か。胃がん手術のスペシャリストで、ロボット支援下手術の保険収載に尽力する藤田保健衛生大学病院総合消化器外科の宇山一朗教授が説明する。

 「胃がん手術の合併症としては、術後の膵(すい)炎に注意しなければなりません。胃のすぐ後ろに膵臓があるため、胃やリンパ節を取るときに触れるなどしてしまうと、術後の膵炎を起こしやすいのです」

 膵臓は、血糖値をコントロールするインスリンを分泌する一方、脂肪などを分解するための消化液(膵液)を出している。術後の膵炎は、膵液が膵臓からしみ出てしまい周囲組織に炎症を起こした状態。抗生剤の投与、外科的な処置で管を入れて膿を出すなど、治療法は確立されている。

 しかし、術後の膵炎によって、新たな治療を行い入院が長引くと、患者の身体への負担は大きく、医療費もかさむ。

 「合併症では、もうひとつ、胃を切除した後の縫合不全もあります。術後膵炎も、縫合不全も、なるべく避けたい。そのために新たな治療法の開発が、必要といえます」

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