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直腸がん手術、ダヴィンチ治療で細かい神経の温存が可能 (1/2ページ)

 大腸がんには、肛門に近い直腸がんや、その上のS状結腸、大腸の上の方に位置する結腸がんなどがある。中でも直腸がんは、がんの位置や大きさ、進行度合いによっては、肛門を切除して「永久人工肛門」をつけなければならない。また、直腸の近くには、排尿機能や性機能などに関与する神経も走行している。いかに機能温存をするか。それを実現するため、1990年代初頭に登場した腹腔鏡下手術で、近年、大腸がん治療が行われるのが一般的になった。

 内視鏡や鉗子(かんし)などが先端についた細長い棒のような医療機器を医師が操る。拡大視効果により、開腹手術よりも骨盤内に位置する直腸やその周辺組織を精密に治療できるのが利点だ。全国で直腸がんに対して6割以上の手術が腹腔鏡下手術で行われている。そんな腹腔鏡下手術の進化版がロボット支援下手術(ダヴィンチ)だ。

 「ロボット支援下手術は、術者にとっては、腹腔鏡下手術よりも行いやすい点が多く、ロボットアームの先端についた鉗子などは、腹腔鏡下手術よりも動かしやすく自由度が高いのです。直腸がんの手術でも、細かい神経などの温存が行いやすいといえます」

 こう話すのは、東京大学医学部附属病院大腸・肛門外科教授の渡邉聡明副病院長。大腸がんの腹腔鏡下手術のスペシャリストで、2012年に同科に着任して以来、大腸がんに対するロボット支援下手術を行う。大学病院としては、最も多い実績を誇る。

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