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【安達純子 血圧を下げる新常識】高血圧の要因は「遺伝」より「環境」 食生活見直しで改善可能 (1/2ページ)

 国内で患者数と予備軍が4300万人と推計されている高血圧。これだけの人数がいれば、「父も高血圧だから自分の高血圧は遺伝だな」と思うことはあるだろう。親からの遺伝的な体質ゆえに「生活習慣を見直しても無駄」と考える人もいる。では、遺伝と高血圧について、どう考えればよいのか。

 「両親の血圧が高いと、その子も大人になって血圧が高めになる傾向は、確かにあります。過去の疫学研究で血圧は生活習慣などが60%、遺伝によるものが40%と推定されています。ここ10年でゲノム研究は驚くほど進歩しました。どの遺伝子が血圧を決めているかを探す大規模な研究が行われ、いくつかの遺伝子が見つかってきたのです」

 こう話すのは、千葉大学予防医学センター副センター長の羽田明教授。小児疾患の遺伝子の探索や、生活習慣病予防などの公衆衛生学に力を注いでいる。

 「ただし、一つ一つの遺伝子が、血圧が上がりやすい遺伝子のタイプを持っていても、その効果は微々たることがわかってきました。遺伝とされるものの中にも、環境要因により遺伝子の働きに変化が起こる『エピゲノム変化』が、含まれる可能性が出てきたのです」

 遺伝子は、細胞分裂をするときに情報として伝えられる。ただし、生まれながらに持った遺伝子の情報以外に、エピゲノムが関係することが近年明らかにされつつある。結果として、病気の遺伝子を持っていても発症しないこともあれば、逆にその遺伝子を持っていなくても発症してしまうこともある。

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