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登山中の遭難死原因で多い「心臓病」のナゼ 無自覚の「隠れ心臓病」から突然発症 (1/2ページ)

 梅雨が明ければ、夏の登山シーズンが到来。登山中に起こりやすい病気の1つに「心臓病」がある。40歳以上の人は、自覚のないまま動脈硬化が進んでいる場合があるからだ。山に登る予定があれば、事前の対策、検診をしっかりやっておこう。

 【健常でも血圧上昇】

 登山中の遭難死の原因として、心筋梗塞などの「心臓病」は「外傷」「低体温症」に次いで多い。なぜ、発症しやすくなるのか。藤寿会佐藤病院(東京都荒川区)で登山者検診を担当する川本雅司医師(日本登山医学会認定山岳医、帝京大学医学部教授)が説明する。

 「国内北アルプスの診療所のデータでは、40歳以上の人は入山1~2日で正常血圧者でも47%が高血圧になり、もともと高血圧の人では75%が血圧コントロール不良になると報告されています」

 血圧が上がれば、心臓への負担が増え、ついには心臓自体の酸欠(狭心症や心筋梗塞)を招くという。

 【夜行バス登山は注意】

 国内の別の研究では、登山開始から6時間以内の発症が多いという報告もある。登り始めて体が慣れてくると、疲労や苦痛を感じにくい「クライマーズハイ」の状態になる。そこに脱水が加わることで、狭心症や心筋梗塞を発症しやすくなる。

 「特に夜行バスで行く登山は要注意です。睡眠不足だと、交感神経が優位になって心臓に負担をかける上、登山開始前から脱水になっている可能性もあるからです」

 いずれにしても、自分は健康だと思っている中高年者は注意。いつ狭心症や心筋梗塞になってもおかしくない無自覚の「隠れ心臓病」の人が突然発症するのだという。

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