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【ドクター和のニッポン臨終図巻】妻・大山のぶ代への愛と自身の闘病 老老介護、多くの夫に勇気を与えた砂川啓介さん (1/2ページ)

★砂川啓介さん(16)

 最近、よくこんな質問を受けるようになりました。

 「長尾先生、老老介護で、夫が妻の介護をするのは、日本の男には無理があるのではないですか」

 なんとも言えません。夫婦の形は百人百様。「できる人もいれば、できない人もいます」と答えます。

 在宅医療の現場において、戸惑っている夫に関しては「お試しで1、2週間やってみたら? それで駄目なら施設入所を考えましょう」とお話しすることも多いです。それまで妻を冷遇していたり、家庭を顧みなかったりしていた夫でも、少し介護をやってみると、やりがいと、今までの罪滅ぼしができると感じるのか、意外とうまくいくケースもあります。

 男の介護で一番大切なこと。それは「一人で抱え込まないこと」に尽きます。男性は悩みを言葉にすることがヘタ。ご近所にはもちろん、娘や息子にも話すことができずに心を閉ざしてしまう。

 介護殺人や無理心中を起こすのは7割が男性であることも覚えていてほしいと思います。

 老老介護は、介護する側もされる側も65歳以上という定義が一応ありますが、超高齢化社会となった今、75歳以上ということも少なくありません。

 私自身の経験からすれば、老老介護は80歳が限界だと思います。体力がもちません。

 83歳の声優、大山のぶ代さんよりも先に旅立たれた夫で俳優の砂川啓介さんは80歳でした。

 お二人の間に子供はいなかったそうです。しかし、子供がいないことと老老介護リスクは、あまり関係ないようにも思います(むしろ、子供がいる方が介護生活がややこしくなる場合も)。

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