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【安達純子 血圧を下げる新常識】生活習慣見直しているのに…夏場に高血圧症が改善しない人に潜む「別の病気」 (1/2ページ)

 夏場の気温上昇に伴い血管が広がるため、高血圧症の血圧は下りやすいといわれる。ところが、改善しない人もいる。標準体重で、塩分濃度など食事に気をつけ、運動習慣も取り入れているのに、異常に高い血圧の状態が続いてしまうのだ。このようなケースでは、「親父も高血圧だったから遺伝かな…」と思われがちだが、実は別の病気が潜んでいることも。

 「腎臓の上の副腎の異常に伴う原発性アルドステロン症では、血圧が異常に高くなります。標準体重で食生活の見直しを厳格に行っても、原発性アルドステロン症の場合は、血圧が下がりません。治療が必要なのです」

 こう話すのは、東京慈恵会医科大学附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也講師。2型糖尿病に高血圧症などが合併すると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが一気に高くなるため、「糖尿病合併症ドック」(2泊3日)を実施している。

 「2型糖尿病の患者さんには、糖尿病合併症ドックのみならず、教育入院のときにも、原発性アルドステロン症などの内分泌性高血圧の血液検査を行っています。検査結果でその可能性がある場合には、さらに詳細な検査を行うことで適切な治療につなげているのです」

 坂本講師によれば、高血圧症の約6%は原発性アルドステロンと推計されている。国内の推計高血圧症は約4300万人だから、約258万人が原発性アルドステロンの可能性がある。

 「日本では一般的にあまり知られておらず、高血圧症として治療薬のアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)が処方されることがあります。ARBはホルモンのアルドステロンを抑える作用があるので、ARBを服用していると原発性アルドステロン症の正確な診断は行えません。そのため、結果的に多くの薬剤を内服しても、血圧コントロールが難しくなっている患者さんがいるのではないかと考えています」

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