記事詳細

【松浦達也 肉道場入門!】味つけだけじゃない!異タンの牛タン大国・日本 部位の特徴ごとにカットするこだわり (1/2ページ)

 肉を焼く技術について、日本はまだ遅れているという話は本稿でも何回かしてきた。近世まで肉食が解禁されていなかったのだから、そのこと自体は無理もない。

 だが、例外もある。牛タンだ。焼肉も含めた「牛タン焼き」については、日本は先進国と言っていい。

 少し前、仙台牛タンについて本稿でも触れたが、日本の牛タン焼きは第二次世界大戦後、1950(昭和25)年に仙台の「太助」で初めて提供されたといわれている。

 一方、焼肉店における牛タンとなると、70年代までメニューにはなかった。発祥店と言われているのは2店。東京・銀座にあった「清香園」(閉店)という焼肉店と、あの「叙々苑」である。

 叙々苑が1号店を六本木に出店したのは76(昭和51)年のこと。それから間もなく、牛タンが叙々苑のメニューに加わることになる。その経緯は、創業者の回顧録によればこうだ。

 「六本木に1号店をオープンして間もないころ、食肉業者に『何か新しいメニューにできるものはないかな』と相談しました。そうしたら『マスター、タンをやりなよ』と」(新井泰道著『焼肉革命』、角川新書)

 以来、叙々苑はいまやタン塩には欠かせないレモンとの組み合わせや、ネギタン塩などさまざまな定番を世に送り出し続けてきたという。

 もっとも日本の焼肉における牛タン焼きがすぐれているのは、味つけだけではない。最近の焼肉店では、1本のタンを4つの部位にわけ、その特徴ごとにカットの仕方を細かく変えて、提供している。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース