記事詳細

【安達純子 血圧を下げる新常識】自覚症状に乏しいが…命に関わる動脈硬化の進行は生まれた時から始まっている (1/2ページ)

 脳や心臓の血管に血栓が生じる、あるいは、血管が破れると命に関わる。その最大の要因は、高血圧症によって血管が変性する動脈硬化の進行だ。では、いったいいつ頃から動脈硬化は始まるのか。

 日本循環器病予防学会の理事長などを歴任する東京医科大学病院健診予防医学センターの山科章センター長が説明する。

 「動脈硬化は生まれたときから始まっています。加齢は動脈硬化を促しますが、そのスピードを高血圧症、糖尿病、高脂血症などが加速させるのです。自覚症状がなくても、体内では異変が起こっていることを理解していただきたいと思います」

 自覚症状に乏しく「自分は元気だ」と思っていると、健診で「血圧が高めですね」といわれてもピンとこないが、放置すれば、知らぬ間に動脈硬化は進んでしまうのだ。

 厚労省の健康運動「健康日本21(第二次)」の参考資料によれば、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患の死亡者数では、高血圧は最もハイリスク要因だ。

 国内における高血圧症は、約4300万人と推計されている。このため国民全体で、(1)高血圧症の収縮期血圧を4mmHg低下させ、(2)脂質異常症の高コレステロール値を25%減少、(3)糖尿病患者の増加の抑制など-を達成すると、男性の場合、脳血管疾患は15・7%減少し、心筋梗塞などの虚血性心疾患は13・7%減少すると試算されている。

関連ニュース