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【日本人の死因3位!肺炎を招く「誤嚥」の恐怖】加齢で喉の筋力低下→誤嚥防ぐ「咳」鈍らせる 高齢者の肺炎、「緩和ケア」対象になる可能性も (1/2ページ)

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 進行がん、あるいは転移がんなどで回復の見込みがない、治療手段がないと判断されたとき、最後に用意されている医療が終末期医療だ。ホスピスなどで行われるこの医療は、抗がん剤などを使った積極的な治療ではなく、がんによって引き起こされる様々な痛みや精神的苦痛を取り去ることのみを目的とした、「緩和ケア」と呼ばれるもの。残された時間を有意義に過ごすことをめざす医療だ。

 従来、このターミナルケアは、「がん」に対しての医療だった。しかし、ここに来て「肺炎」も対象になる可能性が出てきたのだ。

 「今年4月に日本呼吸器学会が発表した成人肺炎診療ガイドラインでは、高齢者の肺炎の一部については、“治療をせずに緩和ケアに移行する”という選択も視野に入れる-という一文が盛り込まれました。これは非常に画期的なことです」と語るのは、神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科部長の萩原恵里医師。

 免疫力の低下した高齢者の場合、抗生剤などによる治療をしても大きな効果が見込めないことが少なくない。無駄な治療をすることによる患者の苦痛を避け、より自然な死を迎えられるように支援することの必要性を医療界が提言したわけだ。もちろんその選択は患者に委ねられるが、肺炎が、がんと同じように命を奪う病気である-という事実を、あらためて認識させられるのに十分な出来事だ。

 そんな肺炎の、とりわけ高齢者の肺炎の原因として大きなシェアを占めるのが「誤嚥」だ。読んで字のごとく「誤って嚥下(えんげ)する」ことで、本来気管に行くべきでないものが気管に入り込んで起きる肺炎だ。そのメカニズムを萩原医師が解説する。

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