記事詳細

スーパーから老舗ブランド米「ササニシキ」が消える事情

 スーパーのお米売り場の“景色”は一昔前とは様変わりしている。とにかくバラエティ豊かなのだ。

 もちろん昔ながらの高級米『コシヒカリ』は依然として一定の存在感を見せるが、その周りには『ゆめぴりか』『ななつぼし』『どまんなか』など、“キラキラネーム”の米袋がズラリと並ぶ。

 大きなイラストや独特の書体でブランド名が記され、菓子売り場のような賑やかさだ。紹介文も独特だ。「ふわっともちもち食感」「まろやかな甘み」など、“オンリーワン”をアピールする特徴が書かれている。

 一方で、20~30年前に『コシヒカリ』と人気を二分していた『ササニシキ』がどこにも見当たらないことに淋しさを感じる人もいるのではないだろうか。新米市場の変化について、“お米の博士号”と言われる五ツ星お米マイスターの資格を持つ西島豊造氏が解説する。

 「1993年に冷夏でササニシキが全滅するなどの大凶作となって以降、全国各地で気候や風土に合ったオリジナル米を作る動きが生じました。この流れで米の地産地消が広がり、店頭に“新興勢力”が並ぶようになった。

 一方で、寒さに弱く、栽培が難しい品種だったササニシキなど、かつての老舗ブランド米は売り場から消えつつあります」

 最近は米のブランド化がますます進み、品種改良によって米の食感や味が多様化した。新銘柄が続々とデビューし、群雄割拠する「米の戦国時代」の到来だ。そうした新ブランド米で特にアピールされるのが「甘み」と「もちもち感」だという。

 「つやがありもちもちとして喉越しがいい『つや姫』(山形県)や、はっきりした甘みと粘りが特徴的な『ゆめぴりか』(北海道)などが若いファミリー層をターゲットにして人気を博しています」(同前)

 ※週刊ポスト2017年9月29日号

NEWSポストセブン
zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース