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【感染拡大!腸管出血性大腸菌O157を防ぐ】感染する人としない人の差は 胃酸で死滅するO157、食べものの中に入り込むと… (1/2ページ)

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 3歳の女児が食中毒で亡くなった腸管出血性大腸菌O157の感染拡大。問題の総菜販売チェーン店では、同じ前橋市の店の総菜を食べた人がすべて発症したわけではない。前橋市役所の資料によれば、喫食者40人中患者は11人。3歳の女児は、家族ら10人と一緒に総菜を食べているが、感染したのは、この女児と60代の女性の2人だった。

 「O157は、50~100個程度のほんのわずかな菌量でも食中毒につながるため、食材のごく一部が汚染され、その部分を食べた人が発症したことが考えられます」

 東北大学大学院医学系研究科総合感染症学の賀来満夫教授はそう指摘する。

 食材にまんべんなく菌がいれば、より多くの人が発症しやすくなる。しかし、O157は少量でも感染するため、惣菜が汚染されていない部分を食べた人は、感染しなかった可能性がある。そして、ごくわずかの量で感染するとはいえ、感染しなかった人は“胃酸で退治できた”ということもありそうだ。

 「O157は、全てではありませんが、胃酸で死滅させることができます。ただし、食べものの中にO157が入り込んでいると、胃を通過するときに、胃酸の影響を受けないことも考えられます。発症する人としない人の差にも、関係しているかもしれません」

 O157は、腸管にくっつきやすい性質を持ち、増殖をして腸の粘膜に障害を与え、毒性の強いベロ毒素を産生、血管も破壊するようになる。激しい腹痛や水溶性の下痢、血便が特徴だが、血管が無数に走行する腎臓にも悪影響を及ぼし、溶血性尿毒症症候群(HUS)で命に関わる。

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