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【日本は「中蔓延国」 流行が続く結核との攻防戦】せきが2週間以上続くなら結核を疑って 感染後、数十年“冬眠状態”のケースも (1/2ページ)

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 2020年までに「低蔓延(まんえん)国」(罹患率が人口10万人あたり1人以下)を目指している日本の結核医療。蔓延を防ぐには結核の特徴をよく理解しておくことが重要だ。原因となる結核菌は、人に寄生していなければ生きられない。そのため感染源は「発病している人」で、「せき」や「くしゃみ」によって排菌されることで他人にうつす。国立病院機構東京病院・呼吸器センターの永井英明部長が説明する。

 「かぜやインフルエンザでは、病原体を含んだ分泌物を吸い込んで感染する『飛沫(ひまつ)感染』です。飛沫は水分を含んで重いので、せいぜい飛んでも半径2メートルくらいで落ちます。しかし、結核の場合は、せきやくしゃみと一緒に飛び出した『飛沫核』という微粒子を含む空気を吸い込んで感染する『空気感染』です。飛沫核は飛沫より小さく軽いので、空気中に長く浮遊して広範囲に飛散します」

 落ちた飛沫核は再度浮遊することはなく、肺の奥まで吸い込まないと感染しないので、床に落ちた飛沫核をホコリと一緒に吸い込んでも感染することはない。また、空気感染なので発病者の衣服や食器、布団などの共有で感染することもないという。

 とにかく発病者のいる部屋(空間)で、同じ空気を吸っていると感染するリスクが高くなる。感染拡大を防ぐには、呼吸器疾患であればどの病気でも共通で、せきが出る人は必ずマスクをして飛沫や飛沫核を飛ばさないことが重要になる。ただし、「感染」しても、すべての人が「発病」するわけではない。また、「発病」しても「排菌」していなければ他人にうつさない。

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