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【日本は「中蔓延国」 流行が続く結核との攻防戦】結核菌が住みつくのは肺だけじゃない!急変して重篤になる「肺外結核」や「粟粒結核」とは (1/2ページ)

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 結核の多くは肺が侵されて「2週間以上のせきが続く」のが特徴だが、結核菌が住みつくのは肺だけとは限らない。せき以外の症状が出る「肺外結核」という結核もある。見逃されやすく、急変して死亡する危険性もある。肺外結核の診療が豊富な国立国際医療研究センター・呼吸器内科(東京)の高崎仁医師が説明する。

 「肺結核は肺に菌が住みつき、周囲の組織を溶かして空洞をつくる。一方、肺外結核はいったん肺に侵入した菌が、リンパ節から血流にのって全身をめぐります。そして、たまたまたどり着いた場所にとどまって、そのまま発病の機会を待つのです。肺外結核は、肺結核を伴うものを含めて結核全体の20%くらいを占めています」

 肺外結核も肺結核と同様に、半年から2年くらいのうちに発病する場合もあれば、数年から数十年たって発病する場合も。ただし、肺外結核だけなら排菌(せき)をしないので、他人にはうつさないという。症状は住みついた部位によってさまざま。最も多い胸膜では胸痛、胸水がたまる、呼吸困難、発熱などの胸膜炎の症状が現れる。

 「リンパ節では頸部が圧倒的に多く、患者さんは首がはれたといって受診します。見た目もふくらんでいて、最初は固いシコリですが、膿がたまってくるとやわらかくなります。ひどくなると皮膚が破れて膿が外に出てくる場合もあります」

 肺結核を伴っていなければ、せきは出ず、肺のレントゲンに影が映らないので見逃されやすい。それに結核菌は1回分裂するのに20時間前後とゆっくり増殖するので、病状が進行しても体がなじんで痛みが出にくいという。何となく腰が痛いと思っていたら、背骨の結核(脊椎カリエス)という場合もあるのだ。

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