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【安達純子 ロボット手術最前線】子宮頸がんの子宮全摘術 ダヴィンチ治療で出血量10分の1、入院日数5~7日に (1/2ページ)

 子宮頸(けい)がんの子宮全摘術(腹腔鏡下広汎子宮全摘術)に対し昨年4月、ロボット支援下手術(ダヴィンチ治療)が、先進医療Bとして承認された。保険収載に向けた臨床研究の一環で、現在全国の7施設で100例の治療を目指している。この道筋に尽力したのが東京医科大学産婦人科学分野の井坂恵一特任教授だ。国内初の子宮がんに対するロボット支援下手術を2009年に実施以来、治療の第一人者として発展に貢献している。

 「子宮というのは、骨盤の奥に位置するため、細長い棒のような医療機器(鉗子)による腹腔鏡下手術でも、視界や器具の操作性に制限があります。子宮頸がんのように、骨盤の底に病変が広がる場合には、ロボット支援下手術は非常に向いていると思います」

 井坂特任教授によれば、骨盤はリンゴ大の穴のような構造になっている。子宮頸がんは、子宮の下の方の腟(膣)につながる部分に生じるため、骨盤の奥深くにアプローチしなければならない。周辺に膀胱に関わる神経なども入り乱れ、子宮全摘術はそもそも難易度が高い。

 「ロボット支援下手術であれば、3Dの拡大画像で患部を映し出せるので、細かい神経や血管が確認できます。遠隔操作をする機械は操作性に優れ、手ブレもないため、細かい作業も行いやすいといえます」

 井坂特任教授は、子宮頸がんの子宮全摘術に対する開腹手術や腹腔鏡下手術を得意としている。腹腔鏡下手術では、吊り上げ方式というオリジナルの術式を1993年に初めて行い、成果を上げてきた。その経験と高い技術を踏まえた上で、ロボット支援下手術のメリットを感じている。

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